2021/01/16に『投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2020』(以下、FOY)が初めてのオンラインで開催されました。
投信ブロガーが誰に与することなく思い思いに投票した結果、人気を集めたのはどのファンドなのか。
今回ゴールドスポンサーを務めた愚者小路さんをお招きして話を伺ってまいります。
はい、投信ブロガーの愚者小路です。
普段私インデックスファンドの事ばっかり話しているんですが、今回はアクティブファンドについて色々考えさせられました。
愚者小路、まさかのゴールドスポンサーに
初めてのオンライン開催となったFOY2020、開催するにあたり3種類のチケットが販売された。
- 300円のオンライン表彰観覧券
- 1000円の【寄付つき】シルバースポンサー
- 5000円の【寄付つき】ゴールドスポンサー
私は今回、ゴールドスポンサーのチケットを購入した。
スポンサーになるとオンライン表彰式内で名前が出る。
特にゴールドスポンサーだと表彰式前半と後半のそれぞれ導入時に名前を読み上げてもらえる。
(私は後半の提供スポンサーとして紹介された)
当ブログ読者の中にも観覧中に「あ、愚者小路スポンサーなったんだ」と気付いた方もおられるかも知れない。
当ブログで広告を自動で差し込ませているのは、広告収入を己のポケットに入れるためではない。
その収益で何か面白そうな事にお金を投資して、巡り巡る形でブログのネタに還元するためだ。
今回はその一環として、FOYゴールドスポンサーを買って出た次第である。
あえてアクティブファンドに着目してみよう
ランキングについては公式サイトをご覧いただきたい。
投信ブログを見ていてもたびたび話題に挙がるインデックスファンドがランキングに名を連ねているのが分かる。
が、大胆にもインデックスファンドのことは置いておこう。
低コストで広く分散投資するインデックスファンドがランクインするのは半ば必然だからだ。
おそらく来年も再来年もその傾向は変わらず、より低コストなインデックスファンドが登場すればどんどんランキングは塗り替えられていくことだろう。
当記事ではインデックスファンドが圧倒的なマジョリティとなる中で、それでもランキングに食い込んだアクティブファンドに注目してみたい。
ランクインしていたファンドは下記の3本だ。
ランクインしているアクティブファンドの共通点とは
3ファンドに共通している点を考えてみた。
書いてしまえば「たったこれだけ」に思えるかも知れないが、実現することは決して容易ではない。
これら3点を愚直に続けたことで、多くの質の高い受益者を獲得することができたのではないだろうか。
言うなれば、「ファンドビジネス」から「ファンビジネス」に昇華させたのだ。
ひふみ投信は一時期「ファンではない人」が大量に流入して荒れたもんね。
ああいう事例を見ると受益者がきちんと「ファン」であることって本当に大事なんだなって痛感するよ。
骨太な指針を腹を割って宣言し続けることは信頼につながる。
繰り返し繰り返し、受益者と同じ目線で運用方針を語り続けることで受益者に納得と成長を促す。
ファンド運用者と受益者の間に極めて強固な信頼関係を構築することこそ、10年20年と保有できるアクティブファンドの絶対条件なのではなかろうか。
投資が一朝一夕で成し得ないように、「ファンビジネス」への昇華も一朝一夕ではない。
長い時間をかけ、信頼できる運用者と信頼できる受益者という関係を築くことに成功したファンドは少ない。
いや、そういう関係を築こうとしているファンド自体がそもそも極めて少ないと言うべきか。
残念ながらアクティブファンドの大半は早急に誰でもいいから受益者をかき集めることばかりしか考えていないのが現実だ。
販売会社に問題があるのかも知れないが、ファンド自体を育てることと、受益者を育てることの両方を大いに怠ってきたように思えるのは私だけだろうか。
ちなみにインデックスファンドにも「ファンビジネス」的な要素はあるのだろうが、アクティブファンドと比較するとずいぶん小さいように思える。
正直なところ私も現在保有しているeMAXIS Slimシリーズにそこまで強い思い入れはない。
低コストできちんと指数に連動してくれればそれでいいと思っている節がある。
私はアクティブ運用を必要とするスタンスではないのだが、今回ランクインした3本のアクティブファンドにおける運用者と受益者の強固な絆を見ると、少し羨ましくも感じてしまう。
半端なアクティブファンドの大淘汰時代は来るのか
投資信託協会によると株式インデックスファンドの国内シェアが50%の過半数となったことで、アクティブファンドは既に「普通」ではなくなってきている。
普通ではないどころか、次第に「一部のマニア向け」になっていくのも時間の問題だろう。
そんな状況では前述したような「ファンビジネス」に昇華できていないファンドはその足場をどんどん失っていくことは容易に想像できる。
「お客様は何も分からなくていいんですよ、自力で何も選べなくても仕方ないですよ、我々が(販売サイドにとって都合の)いいファンド紹介致しますから。」
とばかりに物の分からない顧客を物の分からないままでいさせて、キラキラして耳ざわりのいいファンドを購入させる。
そのキラキラファンドも数年もすればすっかりゾンビ化。
そんな多産多死型ファンドビジネスはこれからも成り立つだろうか。
顧客は販売サイドの望まぬ知識を身に付けつつある。
誰にも与さない投信ブロガーが多くのネタバレをバラまいてしまっている。
(当ブログも例外ではない!)
グイグイのパワー営業が販売会社のせいなのか運用会社のせいなのか知らないが、老婆心ながら先を見越した方針転換をするべき時期ではないだろうか。
ランクインしたアクティブファンドの地道な努力を見る限り、ファンドと受益者を共に成長させるビジネスモデルは、森を育てるのと同じぐらいの長い時間と手間暇が必要なのだから。
以上、FOY2020の感想でした。
【次回予告】さーて、次回の愚者小路さんは
愚者小路です。
高コストのファンドが低コストのファンドを上回るリターンを出すとは限りません。
この投資信託の皮肉な事実についてきちんと集計したことがなかったので、可能な限り調べてみます。
ありがとうございます。
次回もまた見てくださいね。
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