今回は証券会社の店頭に来店予約を取り付けて相談しに行ったらどういう提案をいただけるのか、リアルな体験レポート(後編)をお届けします。
相談が投資信託のコストの話に差し掛かった辺りから少しずつ「嘘」が侵食してきます。
平然と嘘をねじ込む担当者、
素知らぬ顔で話を聞く私、
カウンターを挟んで向かい合う二人の鉄面皮が織りなす化かし合いの様子もお楽しみください。
- 第1回
- 第2回
- 第3回【後編】証券会社の店頭で相談したらこうなった! (今ココ)
- 第4回
- 第5回
- 第6回
【相談当日】虚実を織り交ぜた解説の末に勧められたファンドは
投資信託にかかるコストの解説から少しずつ「嘘」が侵食してきた
購入時手数料と販売会社に関する嘘
株式の話、投資信託の概論を説明し終えた仮屋崎氏は次に投資信託のコストについて語り始めた。
仮屋崎氏:
投資信託は最初のお買付のタイミングで3%+税(だいたい平均)いただき、あとは年間1%ほどいただいています。
個別株を取引するのも行ってこいで2%ぐらいかかりますので、年に何度も取引すると投資信託のコストを簡単に上回ってしまいます。
月イチで売買してたら年間24%ですから。
そう考えると個人的には投資信託のコストは安いんじゃないのかなと思います。
本当に右も左も分からずいきなりこの説明を受けてしまうと、購入時手数料3%・信託報酬1%程度が普通であると思い込んでしまう。
しかも個別株の売買手数料を引き合いに出すことで、投資信託の手数料を相対的に見て妥当に安いかのように見せかけている。
(個別株の往復2%だって話にならないぐらいの高コストだろう。しかもなぜ月イチ売買が前提なのか)
投資信託のコストについてきちんと説明しつつも、その水準に疑問を抱かせない。
非常にうまいやり方だな、と心の中で感心した。
仮屋崎氏:投資信託はネットさん(ネット証券)で買っても商品が同じだったら手数料は基本的に変わらないんです。
!!
思わず耳がピクリと動いた。
私の解釈違いで、信託報酬のことを言っているかも知れない。
恐縮ながらも口を挟み、きちんと聞き直してみた。
愚者小路:今ネット証券っていっぱいありますよね。同じ商品だったらどこで買っても買付時に3%+税がかかるということですか?
仮屋崎氏:そうですね。同じ運用会社の同じファンドならどこで買っても3%+税ぐらいはかかるイメージですね。
ポーカーフェイスで明らかな嘘をねじ込んで来た仮屋崎氏。
これが彼自身の解釈誤りなのか知識不足なのか、意図的な発言なのか・・・私に判断することはできなかった。
ノーロードのインデックスファンドに関する嘘
仮屋崎氏:
手数料はモノにもよりますがノーロードの商品もあります。
ノーロードのものはインデックスファンドに多いです。
愚者小路:すいません、ノーロードって何ですか?
仮屋崎氏:
ノーロードというのは手数料がないことです。
そういうインデックスファンドは日経平均やNYダウを買いに行くというイメージなので、それらの平均を上回ることはもちろん出来ません。
一応補足しておくと、ネット証券を見ればノーロードのアクティブファンドもザラにある。
決してノーロード=インデックスファンドではない。
仮屋崎氏:
投資信託のファンドマネージャーはそういった平均を上回ることを目標として運用しています。
平均を上回れないとクビになってしまうという厳しい世界なんです。
ですからNYダウを買いに行くよりはたとえ3%お支払いいただいたとしても、そちらの方がリターンが大きいかなというイメージがありますね。
私個人的にはですけども。
ノーロードのインデックスファンドよりも3%の購入時手数料がかかるアクティブファンドの方が、3%を補って余りある高いリターンが得られるという主張のようだ。
当ブログの読者の皆様なら異論があるだろう。私もある。
ただここは落ち着いて「仮屋崎解釈」の続きを聞いてみよう。
仮屋崎氏:
あとノーロードのファンドは説明とか一切ないんですよ。
どういう銘柄を組み込んでいるかとか。
何が入っているか分からないものを買うのもどうかというのもありますし、ご自身で売買のタイミングを図るのも私個人的には難しいかと思います。
そういう形で「丸投げ」をされるぐらいなら始めにいくらか手数料をお支払いいただいた方が・・・「安いモノには裏がある」とも言いますし。
愚者小路:なるほど、「安かろう悪かろう」的な側面があるのですね。
私は「安いモノには裏がある」発言の裏を読みながら適当な相槌を返した。
ノーロードは不親切で、何も教えてくれない。
一方、購入時手数料がかかろうとも、それだけの価値は提供する。
だから3%とか全然損じゃないんですよ、という主張らしい。
どうにか購入時手数料を取ることに価値を見出さなければ、全然儲けの出ないノーロードファンドを購入されてしまう。
店頭の必死な背景が見えたような気がして、少しいたたまれなくなった。
仮屋崎氏:
ノーロードのファンドは専門家目線ですね。
ご自身でファンドのような事をされてる方が買われているイメージです。
「ファンドのような事」というのはおそらくポートフォリオ運用を指すのではないだろうか。
もっとも、ポートフォリオ運用=専門家とは思えないが。
購入時手数料あり=初心者向け
購入時手数料なし=ベテラン向け
という切り分けをすることで初心者を手数料ありのファンドへ誘導したいのだろう。
お分かりの事とは思うが、投資信託の購入時手数料の有無と投資の難度には何の関係性もない。
ここまで聞いて核心を突きたくなった私は思わず定番の質問をした。
「初心者」としてのポジションがブレないよう気を遣いながら。
愚者小路:
ノーロードのインデックスファンドというのは「ナントカ平均」に連動するように運用していて、その他はこの「ナントカ平均」に勝つように運用していると認識しました。
ただその「ナントカ平均」を上回るというのはあくまで目標なのですよね?
実際のとこどうなのですか?
目標掲げたファンドのうち何割ぐらいが「ナントカ平均」に勝てているんですか?
若干の沈黙の後、「え~、個別商品で見てみますと・・・」といくつかのファンドのチャートを開き始めた。
今まで落ち着き払っていた仮屋崎氏が転じて急にソワソワし始めたのが分かった。
仮屋崎氏:たとえばこの商品ですとベンチマークに勝っていますし、こっちの商品も分配金出してるので若干下がって見えますが実質は勝てていますし・・・
個別にどうか、単年でどうかという質問ではないのでこれは回答として的を射ていない。
仮屋崎氏が答えを持ち合わせていないというのが私にありありと伝わったので、これで十分だと思った。
元々深く追及しようという気もない。
同時に、こういう「当然の疑問」を投げかける顧客は今までいなかったのだろうということも想像ついた。
どうにか落ち着きを取り戻し、それとなく次の話題に行こうとする仮屋崎氏を止めることはしなかった。
仮屋崎氏:銀行さんに行って投資信託を買おうとすると、銀行さんは株を毎日見ているわけではないので債券型の投資信託を売られることが結構多いんですよ。
どうやら仮屋崎氏は銀行に対し「どうせお前ら株のことなんて分からないんだろう」と下に見ているようだ。
証券会社には証券会社なりのプライドとマウント意識があるのだろう。
なお、銀行が債券ファンドを勧めがちかどうかはこの後の【銀行編】で明らかになる。
仮屋崎氏:
債券はベンチマークよりも基本的に金利や為替を見て売買していただくイメージですね。
(例としてトルコリラの為替チャートを見せながら)
トルコはその信用力の低さから金利が高く、主婦の方に好まれる傾向にありました。
しかし高金利に飛びついてもその金利はリラベースです。
結局、為替レートが半値になってしまい高金利を得ても全然割に合わなくなってしまいました。
かといって国内債券はマイナス金利なので厳しいですね。
国内債券は金利が低すぎ、国際債券は為替の影響を受けるとあって、債券ファンドはあまりオススメしないという立ち位置なのだろうか。
株式ファンドと債券ファンドを組み合わせてポートフォリオを作るという提案は仮屋崎氏から聞けそうにない。
「私個人的には」を連発しアメリカ株式を勧める仮屋崎氏。その理由は?
仮屋崎氏:
結論まとめさせていただきますと、私個人としては株式の方が割がいいかなと考えています。
その中でも業績が上がり価値が上昇する株を見極めていくっていうのが大事かなと思います。
株式投資をされる場合、私個人としてはここ1年はアメリカ株だと思います。
なぜならこれから上がっていく理論づけが出来るからです。
これから上がっていく理論づけ・・・?
長期的には経済成長程度に上がっていくだろうが、そういう「理論」ではなさそうだ。
私は仮屋崎氏に促されるまま、手元の資料を開くと色々なグラフを基に海外投資を推奨する旨が詳細に書かれていた。
(金融機関特定の意図はないためその内容には踏み込まないものとする)
仮屋崎氏:
我々日本に住んでいると日本の株式ばかりを意識しがちですが、日本は世界のGDP比ではわずか6%程度しかないんです。
バブル期はもっと高かったのですが、ここまで比率を下げてしまった理由は人口減少と利権社会の影響です。
一方アメリカは移民をどんどん受け入れて国力を落とさないようにしているし、アメリカの企業は移り変わりが激しいんです。
アメリカでは株式投資が盛んで家計の金融資産の多くを株式や投資信託に充てています。
結果として企業が活動資金を調達しやすく、研究開発費も日本と比べケタ違いに確保しやすくなっています。
その結果、資金調達の困難さや利権関係の難しさに囚われがちな日本よりもイノベーションが興りやすくなっているのです。
ここまでは私も異論はない。
その辺がアメリカの強さの秘訣なのだから。
さて、先ほど「ここ1年は」と言っていた理由は何だろうか?
仮屋崎氏:
アメリカで来年(2020年)何があるかご存知でしょうか。
トランプさんの選挙があるんですよ。
もしもトランプさんが株価をガッと上げてくれればアメリカ国民の資産が増えます。
そうすると「トランプさんいいな」という支持につながります。
だから選挙を見越してトランプさんはこの1年間は絶対に株を上げに来ると思います。
私個人的には。
よほど持論に自信があるのだろう。
口を滑らせて「絶対に」と言ってしまったのはご愛敬として私は聞き流した。
仮屋崎氏:
むしろトランプさんが株を上げに来なかったらトランプさんが大統領をやる意味がないし続投も難しくなると思います。
だから高値を付けたままでいい感じに大統領選に突入するんじゃないかと私個人的には思います。
ここまでで何度となく「個人的には」を連呼する仮屋崎氏。
職業柄の口癖なのだろうか。
何かあってもかりそめ証券としてではなく「個人で言ったことだから」という逃げが打てるようにかも知れない。
だとしたら私が相談している相手はかりそめ証券だろうか、それとも一個人だろうか。
どの立場で発言しているのか分からないというのは一つの不安材料である。
たった1つだけ勧められたファンドとは
仮屋崎氏:ここまでのお話を踏まえて愚者小路様にオススメしたい商品がこちら「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」です。
米国株式を扱うアクティブファンドで、分配形式やヘッジ有無によって4タイプに分かれている。
よほど語り慣れているのか、仮屋崎氏の流暢なトーク展開が続く。
仮屋崎氏:
こちら50~70銘柄に絞ったアメリカのグロース株のファンドとなっています。
アメリカは成長率も高く政治的リスクも他の国と比べて小さいです。
ご存知Googleのアルファベット社、amazonに唯一勝てる小売と言われるホーム・デポなど収益性の望める銘柄を多く取り揃えています。
アメリカの相場全体はここ1年は30%ほどの上昇が見込めると思うんですよ。
個人的にはですけども。
それをさらに上回る運用を目指そうということですね。
仮屋崎氏の話が一段落したタイミングで私はより情報を引き出すべく、いくつか質問をぶつけた。
愚者小路:オススメいただいたこちらのファンドは持っていられるとしたらここ1年ぐらいですか?
仮屋崎氏:
利益確定させたければここ1年ほどがオススメです。
数十年スパンで見られているようでしたらずっと持っていても良いかと思います。
愚者小路:ファンドのコストはいかほどですか?
仮屋崎氏:購入時の手数料が3%+税、保有時の手数料(信託報酬)は年1.57%+税です。
この何気ないやり取りの中で重要なポイントが2点あったことにお気付きだろうか。
- リターンの話は熱心にする一方で、コストについてはこちらから質問しないと説明してくれなかった。
- 場合によってどれぐらいの価格変動(プラスマイナスどちらにも)が発生しうるかというリスクについて一切説明がなかった。
特にリスクについて仮屋崎氏が軽視している可能性が高い。
先ほど「絶対に」と口を滑らせていた持論の手前、アメリカ株式市場が予想に反して大きく下落するケースを全く想定していないのだろう。
そこまでの自信過剰と鉄の心がなければ、店頭の販売員など務まらないのかも知れない。
右も左も分からず来店した顧客がそこまで思考を巡らすことができるだろうか。
思考が及ばなかったら仮屋崎氏の持論を鵜呑みにして、リターンだけを夢想してこのファンドを買ってしまうのだろうが、それはあまりにも危険すぎる。
アクティブファンドを買うことが危険なのではない。
明らかな利益相反の関係にある販売員に対して妄信を抱き、妄信の結果刷り込まれた偏ったコスト意識を受け入れ、そしてリスク意識のないまま投資に踏み切ってしまう事が危険なのだ。
質疑応答でかりそめ証券の投資スタンスを探ってみよう
愚者小路:
仮屋崎さん先ほど「ここ一年はアメリカがアツい」とおっしゃいましたよね。
その一年が終わったらまたどこかしらアツい国や地域が出てくるのでしょう。
仮屋崎さんにとって投資信託の運用というのは「アツいとこから次のアツいとこにタイミング良く乗り換えていくこと」なのですか?
手数料を当たり前に取る店頭の証券会社なら、当然ながら回転売買が気になる。
何度も売買させてその度に手数料で儲ける手口がどの程度横行しているのか、探りを入れた。
仮屋崎氏:
いえ。お客様にもよりますが、あまり頻繁に乗り換えてしまうと手数料がかかってしまいますのでオススメはしません。
先ほどここ一年のアメリカが顕著なのでオススメさせていただきましたが、今後10年で見てもアメリカの強さは続くと思いますし、中国に抜かれてしまうというビジョンは見えません。
あくまでここ一年が一番利幅が取れますよというお話です。
なので決してドンドン乗り換えていきましょうというお話ではないです。
手数料がかかり過ぎてお客様の運用成績に影響してしまうというのがいちばん良くないパターンだと思いますので。
実は日経新聞にお客様の投資信託の運用成績って提出しないといけないんですよ。
かりそめ証券ではそのランキングで上位に入っています。
後日色々調べてみたが、仮屋崎氏の言う「ランキング」の正体は掴めなかった。
KPIの事かと思ったが、KPIは日経新聞ではなく金融庁だ。
KPIで言えば、対面型証券会社のパフォーマンスは総じてネット証券よりも劣っている。
購入時手数料を取ることと販売員が色々アドバイスしてくれることが顧客の運用パフォーマンス向上に一切寄与していないことは既に白日の下に晒されてしまっている。
【金融庁】販売会社における比較可能な共通KPIの公表状況(運用損益別顧客比率)
※全ての金融機関が公表しているわけではない
「最下位集団」である対面証券の中で上位というのがどの程度か、推して知るべしである。
ランキングはさておき顧客の運用成績を公表しなければならない手前、過度な回転売買で顧客のパフォーマンスを下げることを良しとしないのか。
ただしどこからが過度に当たるかは売り手と買い手の間で認識ギャップがありそうだ。
仮屋崎氏:
長期的に保有できるのなら、そのまま保有を続けていってもいいと思います。
ただこれから下がりそうな局面ではいったん売却することで下落に巻き込まれる前に利益を確定し、十分下げてから買い戻すというのも可能です。
それならば手数料3%かかろうとも利益は取れるじゃないですか。
そういう形で売買のご提案をすることはあると思います。
仮屋崎氏はS&P500のチャート画面を開き、リーマンショックの下落局面を指さしながら言った。
私は率直に思ったが、口には出せなかった。
それは投資初心者がよく言いがちな絵空事であると。
下がりそうになったら売って、下がり切ったあたりで買い戻すなんて「言うは易く行うは難し」だ。
- 売ったら上昇に転じてしまい、リターンを取り逃す。
- 買い戻したらさらに下落してしまい、もうどうしていいか分からなくなる。
- 下がり切ったタイミングが掴めず迷っている間に回復してしまう。
「立ち回り」と称してチャレンジしても、現実は概ねこんな結果に終わるだろう。
運よくうまくいった人はネットで大声でアピールするだろうが、それが本人のトレードスキルによるものかは本人にすら分からない。
愚者小路:
下がる前に売って、下がりきったら買い戻すっていうのはそうそう出来るものなのですか?
今指をさしている下落局面だって我々が未来から見ているからそういう判断ができるのであって、リアルタイムでそんな判断って本当にできるんでしょうか・・・?
仮屋崎氏:
ここのリーマンショック直前だって、サブプライムローン問題なんかもあって、ある程度証券会社の人間も分かっていたりはするんですよ。
中には売り逃げて上手に利益確定されてる方もいると思うんですよ。
もちろん長期で持ち続けていただくのがベストですけども、欲を言えばこの下げはいらなかったんじゃないかなって話です。
証券会社の人間が本当に分かっていたなら、かりそめ証券の顧客は誰一人リーマンショックの被害を受けていないはずだ。
あえて手厳しく言おう。
いつか暴落が来ることは分かっているけど、それがいつ来るかは分からないというのは「分かっている」うちに入らない。
リーマンショック直前で利益確定をしたケースなんて単なる「まぐれ当たり」ではないのか。
愚者小路:今回オススメいただいたファンドは1商品だけですけど、他のお客さんも皆さん1商品だけ単独で保有されているんですか?
ポートフォリオ運用とかしなくていいのか?という意図で遠回しに聞いてみた。
仮屋崎氏:
単独で1商品のみ保有されてる方と複数の商品を組み合わされてる方はだいたい半々ですね。
ただ個人的にはここ1年は全部アメリカ株でいいと思います。
仮屋崎氏の目にはアメリカ株はノーリスクと映っているのだろう。
「長期・分散・低コスト」の真逆を行く投資スタンスである。
愚者小路:最後にこちらのファンドって、かりそめ証券さんでしか購入できないんですか?
仮屋崎氏:
かりそめ証券だけでなく実はけっこう色々なところで買えます。
ネットさん(ネット証券)でも買えますけど買付の手数料は同じです。
(最後の最後まで強情だな・・・)
相談が終わったら忘れず釘を刺しておこう
愚者小路:
ご提案いただいた内容はいったん持ち帰って家族とも相談しなければなりませんので、この場での口座開設というのは見送らせてください。
もしこのご提案内容で私や家族が了承した場合はこちらから仮屋崎さんに連絡させていただきます。
なにぶん普段は仕事があり携帯もそうそう出ることができないし、業務時間中の折り返しも難しいですので、かりそめ証券さんから私への電話はご遠慮いただけますでしょうか?
相手のデリカシーと距離感を推し量るためのチェックとして、意図的に申し出てみた。
ガン無視で営業電話をバンバンかけてくるか、本当に約束を守ってくれるのか。
相手が望まないなら電話をかけないという当たり前もまた、顧客本位の一環だろう。
仮屋崎氏:かしこまりました。
やり取りが全て終わり、仮屋崎氏に見送られながらかりそめ証券を後にした。
道すがら私は誰に聞かれるでもなくつぶやいた。
来店予約の折り返し電話で聞かれた運用資金ってやっぱり意味なかったな・・・
営業電話の有無を見届けるため、相談から3か月ほど待ってみた。
驚いたことに、本当にかかってこない。
約束を守ってくれたのか、私のようにカネの匂いのしない「雑魚」に構っていられなかったのか、その辺の勘繰りはよそう。
最低限の配慮をしていただけたことは素直に感謝したい。
しかし私からの申し出がなければ、今後営業電話をするかどうかを取り決めないまま終わっていたことは間違いない。
ここまでお読みいただいた時点でまだ店頭に相談に行こうという人はいないだろうが、必要以上に踏み込まれたくない場合はこのように防衛ラインをハッキリ引いておこう。
私の申し出をテンプレとしてそのままマネしてくれて構わない。
以上、【証券会社編】でした。
【銀行編】も同じぐらいのボリュームを想定しています。
【次回予告】さーて、次回の愚者小路さんは
愚者小路です。
次は銀行に相談に行きましょう。
証券会社とはまた違った提案があり、私にとって興味深かったです。
やはり金融機関ごとにカラーがあるのですね。
ありがとうございます。
次回もまた見てくださいね。
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