今日の400字はロボアドバイザーTHEOの「AIアシスト」機能の評価について。
AIアシストとは世界中のニュースをAIが解釈し、大幅下落の可能性が高いと判断したアセットクラスのウェイトを引き下げる機能です。
記憶に新しいコロナショックでそもそも機能したのか?
機能したとしたらどれぐらい損失回避に寄与したのか?
問い合わせてみました。
「発動したけど定量評価はまだ」の回答をTHEOユーザーはどう評価する?
現在利用を検討中の者です。
検討判断の一つとして、AIアシストについての質問させていただきます。AIアシストは閾値を超えた大きな下落を予測して事前に該当アセットクラスの比率を下げるというところまで理解致しました。
(認識違いなどありましたらご指摘くださいませ)およそ半年前「コロナショック」と呼ばれる大きな暴落があったことは記憶に新しいかと存じます。
そのコロナショックによる暴落はAIアシストについてどれぐらい下落を回避/軽減できたのかお教えいただくことは可能でしょうか?どこかにそういったレポートを公開なさっていたら、そのURLでも結構です。
AIアシストは一見魅力的な機能に思えましたが「実績」に言及していないため実力の程を掴み損ねており問い合わせさせていただいた次第です。恐れ入りますがご回答いただけますよう、お願い申し上げます。
出典:THEOへの問い合わせメール
※「利用検討中」など多少の方便が混ざっていること、ご了承ください。
以下、回答を踏まえた私の考察である。
記事によると2020年3月初にAIアシストからシグナルを受け取り、ポートフォリオを調整している。
お金のデザインが運営するロボアドバイザーサービス「THEO」では、市場の下落リスクを判断する「AIアシスト」が、導入から初めて危機を予測。
3月2日時点でポートフォリオを組み直した。3月2日、シグナルが出たことを受けて、価格変動率(ボラティリティ)の高い銘柄の比率を下げ、低い銘柄の比率を上げるという調整を実施した。
出典:ITmediaビジネスオンライン「株価暴落をAIで対処 ロボアドTHEOのAIが初の下落感知」
具体的には、新興国ETFの比率を2%ほど下げ、米国株比率を上げた。
暴落前に限界までキャッシュ比率を増やしコロナショックを回避したわけではなかったようだ。
新興国も米国株も無残に暴落したことを考えるとシグナルはベストタイミングだったがダメージ軽減には寄与できなかったのだ。
具体的な評価は案外難しそうだ。
もしAIアシストが実装されていなかったらどうなっていたか正確に推量できないからだ。
もしくは評価するにはまだサンプルが足りないのだろうか。
もしも同様の暴落があと数回必要となると数十年はかかるだろう。
記事ではバックテストにも触れているが、妥当性には疑問が残る。
同アルゴリズムのバックテストでは、リーマンショック時は2番めに強い(悪い)シグナルが出ている。
出典:ITmediaビジネスオンライン「株価暴落をAIで対処 ロボアドTHEOのAIが初の下落感知」
性質上、そもそもリーマンショックでシグナルが出るように作った可能性は否めないなぁ。
有用かどうかを現時点で評価できる材料に乏しいAIアシスト。
あなたはこの事実をどう評価するだろうか。
【次回予告】さーて、次回の愚者小路さんは
愚者小路です。
AIの話をもう一つ。
歴史を遡ると、「これが真に実現できたら世界が変わる」と期待されながらも結局実現しなかったテクノロジーがあります。
AI開発が今後同じ轍を踏みませんように・・・
ありがとうございます。
次回もまた見てくださいね。
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・・・なんて機能はないけれど、本件と関連が深い記事です。
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