仕事にも投資にも使える、リスクとの超シンプルな向き合い方をカードゲーム風に考える

仕事にも投資にも使える、リスクとの超シンプルな向き合い方をカードゲーム風に考える 【連載】初心者卒業計画
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愚者小路
愚者小路

投資信託ビギナーの方向けの連載記事 第12回です。


連載を通して「右も左も分からない投資信託初心者が自分で投資信託を選び、ポートフォリオ運用を続けられるようになる」ことをゴールとしてナビゲートさせていただきます。
今回はリスク対処の方法について、リスクマネジメントの基礎を私なりに簡略化したものを解説します。


投資や仕事だけでなく人生のあらゆるリスク対処をシンプルに解釈してみましょう。

この記事はこんな方に向いています
  • 目の前のリスクに対して必要以上に悩みやすい方
  • リスクを嫌って避けることばかり考えがちな方
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今回の話におけるリスクとは「発動したらイヤな不確実性」

リスクとは本来プラスマイナス双方向の不確実性を表すのですが、今回はマイナス方向の話に限定します。
「発動したらハッピーな不確実性」なんて対処不要でしょう?

リスクはあくまで「不確実な状態」を指し、リスクが発動して現実のものとなることを顕在化と言います。
別に何も対処しないでも結果的にリスクが顕在化しなければそれがベストだし、顕在化しても損害が少なくなるようあらかじめ対処できていればそれがベターです。

リスク対処を行うか、行うとしたらどんな対処にするか。
それを考えるのがリスクマネジメントです。

これから解説するのは、悩みが堂々巡りになりやすい私がたどり着いた「リスク対処をシンプルに考えるコツ」です。
投資でも仕事でも、個人レベルのリスクであれば何にでも適用できると自負しています。

ルールは簡単。「たった3枚のリスク対処カード」でリスクに立ち向かえ!

不確実なリスクを目の前にどういう選択が取れるか?
どうしていいか分からなくなったり、闇雲にリスクを避けようとしてしまう気持ちは分かります。
でもここは一旦落ち着いて、選択肢を「3枚のカード」として見える化してみましょう。

リスク対処に使える選択肢は「回避」「低減」「受容」の3種類
リスク対処に使える選択肢は「回避」「低減」「受容」の3種類と心得よう の図

リスクはこの3枚で対処可能です。
ポーカーよりも少ないこれだけの手札で。

3枚のカード解説

回避カード

回避カード

例:この山道は落石の危険がある
⇒通るのやめよう

出せればリスクそのものを除外できる、一見理想的なカードです。

低減カード

低減カード

例:インターネットは便利だがウイルスが怖い
⇒セキュリティソフトをインストールしよう

リスクの顕在化確率を下げたり、顕在化した時のダメージを減少させられるカードです。
100%低減できれば、リスクの完全無効化が実現できます。

受容カード

受容カード

例:朝の通勤電車は遅延ばかりで時間読みがしにくい
⇒遅延ありきで通勤時間を見込んでおこう

顕在化したらその時はその時だ、と覚悟を決めるカードです。
実は3枚のカードの中で最重要と言えます。

リスク対処のやり方は3択

  1. 回避カードを出すか
  2. 低減カードと受容カードをセットで出すか
  3. 受容カード単独で出すか

たったこれだけ。
10も20も選択肢がなくて良かったですね。

ではさっそく「投資のリスク」「仕事のリスク」を例に実践してみましょう。
細かいルールも実践の中で説明していきます。

投資リスクと「3枚のカード」

人生にはリスクが山積みです。
一つのリスクを一枚のカードに例えるとこんな感じ。

リスクカード

あなたはこの「リスクカードの山」からリスクカードを1枚引かされます
リスクカードなんて引かずに済むなら引きたくないですが、生きることとリスクを背負うことは同じなので仕方ありません。

価格変動リスク
価格変動リスク

思いがけない暴落が発生して大損を抱え込んでしまうかも知れない。
含み損で済むか、資産の全てを失うか、借金まで背負うことになるか、顕在化してみないと分からない。

※リスクカードは一例です。(以下同様)

このリスクカードに対し、先ほど説明した3枚のカードを出すことでリスク対処していきます。

回避カードを出した場合

回避カード
愚者小路
愚者小路

そんなリスクは背負っていられない!
投資なんてやらないぞ!

そう、投資そのものに手を出さなければ価格変動リスクは絶対に発生しません。
(年金とか個人で管理していないものを除く)

後出しで恐縮ですが、ここで重要なルールを発表します。
回避カードを出した場合、リスクカードの山からリスクカードをもう一枚引かされます。

次に出てくるであろうリスクカードはこんなところでしょうか。

老後破産リスク
老後破産リスク

若いうちに資産形成の機会を放棄してしまったせいで老後資金が十分に貯められないかも知れない。

詐欺商材リスク
詐欺商材リスク

価格変動リスクを嫌うあまり「絶対」「確実」をうたう怪しげなビジネスに捕食されてしまうかも知れない。

お分かりでしょうか。
目の前のリスクを回避しても、回避したことで生じる新たなリスクと向き合わなくてはなりません。

愚者小路
愚者小路

いわゆる「投資をしないリスク」ってヤツです。

逃げ切れはしない以上、どこかで勇気を出して受容カードを出すまでリスク対処は終わらないのです。

低減カードと受容カードを出した場合

低減カードと受容カード
愚者小路
愚者小路

価格変動リスクは怖いけど、低減策を講じよう。


金融リテラシーを身に付けて、身の丈に合わないリスクまで負わないようにしなきゃ。
しっかり分散投資して価格変動によるダメージを軽減するのもいいね。
低減策を講じたら、覚悟を決めて受け入れよう。

「人事を尽くして天命を待つ」の考えですね。
価格変動リスクを100%無効化できるような低減策はないため、やるだけやったら後のことは甘んじて受け入れる。
リスクテイカーとしてあるべき姿と言えます。

(低減策が適切なものであれば)これでリスク対処は完了です。
心配は残るかも知れませんが、不確実な将来のことをこれ以上思い悩むのは不毛だからやめておきましょう。

受容カード単体で出した場合

受容カード
愚者小路
愚者小路

べらんめえ!価格変動が怖くて投資/投機ができるか!
市場の読みを当て続ければリスクなんてないんだよっ!
ハンパなリスクテイクで金持ちになんてなれるハズがない!

ここまで極端な物言いはなくても、闇雲にリスクを引き受けたがるタイプがいるのもまた事実。
自分だけは上手く立ち回れると信じていて、リスクを負うことに酔っているのか・・・
リスクテイカーというより、リスクジャンキーと呼んだ方が適切でしょう。

読みがたまたま当たり続ける可能性もゼロではないので、結果論的に受容カード単体提示が正解だったとなる可能性もあります。
未来が分からない以上、リスク対処において絶対的な正解はありません。

絶対的な正解がないからこそ、必要以上に考え込んでも仕方ないと割り切らなければなりません。

仕事リスクと「3枚のカード」

次は仕事リスクを例に考えてみましょう。


人生にはリスクが山積みです。
一つのリスクを一枚のカードに例えるとこんな感じ。

リスクカード

あなたはこの「リスクカードの山」からリスクカードを1枚引かされます
リスクカードなんて引かずに済むなら引きたくないですが、生きることとリスクを背負うことは同じことなので仕方ありません。

激務リスク
激務リスク

労働時間が極めて長く、このままではカラダかココロのどちらか病んでしまうかも知れない。
どの程度病んでしまうかは顕在化してみないと分からない。

このリスクカードに対し、先ほど説明した3枚のカードを出すことでリスク対処していきます。

回避カードを出した場合

回避カード
愚者小路
愚者小路

辞めちゃえ辞めちゃえ退職だ
他にもっとマシな職場ぐらいあるでしょ!?

追い詰められると、回避カード出したくなる気持ちは分かります。
私も過去何度か回避カードを出しています。

ここでもう一度重要なルールをおさらい。
回避カードを出した場合、リスクカードの山からリスクカードをもう一枚引かされます。

次に出てくるであろうリスクカードはこんなところでしょうか。

給与減少リスク
給与減少リスク

転職により給与水準が下がってしまうかも知れない。
(もしくは残業減った分だけ下がる)

適応失敗リスク
適応失敗リスク

次の職場に適応できずお荷物扱いされ、激務の今より辛い思いをするかも知れない。

投資リスクと同様ですね。
目の前のリスクを回避しても、回避したことで生じる新たなリスクと向き合わなくてはなりません。

回避に回避を重ねて無職になるのもリスクです。
働くこと自体に嫌気が差して配偶者に養ってもらう立場になるのもリスクです。
逃げ切れはしない以上、どこかで勇気を出して受容カードを出すまでリスク対処は終わらないのです。

低減カードと受容カードを出した場合

低減カードと受容カード
愚者小路
愚者小路

仕事のやり方を考え直せばもう少し労働時間減らせるんじゃないの?
増員とか、時短につながるツールの導入とか、上司と相談してみる価値はありそうだ。


あとは体壊さないよう、食事や運動に気を遣ってみるのもいいね。

目の前の激務を軽減することで、ある程度受容できるようになるかも知れません。
転職だけでなく、こういう妥当な落としどころを探すのも現実的な選択肢と言えます。

愚者小路
愚者小路

作業時間が10%減少したら作業そのものを10%増やされた、なんて「作業カイゼンあるある」にならないといいけどね。

受容カード単体で出した場合

受容カード
愚者小路
愚者小路

あくまで不確実なんだから、心身無事にやり過ごせるかも知れないじゃないか。
今がピークでこれから穏やかになっていくかも知れないし、無理に波風立てなくてもいいんじゃないの
体壊したら壊したでさ、仕事休めるし・・・

大人の選択ですね。
世の中大半の人が現在の仕事に対し受容カードを出して頑張っているのですから、ある意味最も現実的な選択なのでしょう。

これまた不確実な将来に対しどのカードを出すのが正解かは事前には分かりません。
ただどこまで突き詰めても3択に過ぎないと知れば、悩みが頭の中で堂々巡りになることもないでしょう。

低減カードを出すために必要なもの

リスク低減策を講じるには、下記のいずれかが必要です。

  • コスト
  • 労力
  • 知識

例に出した価格変動リスクだって分散投資によるリスク制御を思いつくだけの投資知識がなければ低減策を講じようもありません。
分散投資をするにもわずかなコストと、分散投資を学ぶための労力は必要となります。

もしリスク低減策として割に合わないぐらいコスト・労力がかかるのなら、あえてノーガードで受容してしまう方が合理的な場面もあるでしょう。

受容カードを出すために必要なもの

受容するためにはリスクの大きさをイメージする力が不可欠です。

  • リスクが顕在化する確率は?
  • リスクが顕在化した時のダメージは?

これを見誤ると、じゅうぶん受容できるリスクを回避してしまったり、あまりにも大きなリスクを低減なしで受容してしまったりと、選択ミスにつながる可能性があります。

補足:4枚目のカード「転嫁」の存在

リスクマネジメントの基礎では「回避」「低減」「受容」に加え「転嫁」もあるのですが、話をシンプルにするため省きました。
「転嫁」が存在することだけは伝えておきますので興味がおありなら「リスクマネジメント 転嫁」で検索してみてください。
個人レベルのリスク対処で「転嫁」が必要なケースはあまりないでしょう。

最後に:「でもでもだってちゃん」にも有効性が高いと思う

今回解説した方法はカードゲーム風に「選択肢の見える化」を図り、リスク対処をシンプルにとらえることで悩みやすい性格の方のお役に立てるのではないかと思っています。
(現に私自身が悩みやすい性格なのだから!)

悩みやすい方だけでなく、いわゆる「でもでもだって」な性格の方にも有効でしょう。
あれこれ理由を付けて「回避もイヤ、低減方法なんてわからない、受容もイヤ」ってタイプですね。

「このままだと老後貧困に陥りそうで不安。
でも投資のリスクなんて負いたくない。
でも副業も出世もしたくない。
だって面倒だし分からないし何もできないし・・・」

今回解説した方法でシンプルにとらえると、どのカードも出さずイヤイヤを決め込むことに何の合理性もないことが分かります。
まごまごしているうちに顕在化してしまったら強制受容させられてしまいますから。

もしあなたの周りに「でもでもだってちゃん」がいて手を焼いているようでしたら、「回避カード」「低減カード」「受容カード」の存在とシンプルな選択肢を教えてあげるとイヤイヤから一歩踏み出すきっかけになるかも知れませんね。

愚者小路
愚者小路

以上、愚者小路流「リスクマネジメントの超シンプル化」でした。

【次回予告】さーて、次回の愚者小路さんは

愚者小路
愚者小路

愚者小路です。


カンさんのブログで感銘を受けた記事があったので紹介します。
私は最初から数えると投資スタンスを変えて変えて第3形態で現在のスタンスに落ち着きました。
さて、あなたは第何形態?

ありがとうございます。

次回もまた見てくださいね。

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