運用会社は投資信託の核(コア)
運用会社は投資信託において最も重要な役回りと言えます。
言うなれば主演!
もちろん脇役がいないと投資信託という舞台は成立しないのですが。
というのも、投資方針の策定から日頃の投資判断(下記)まで全て運用会社が行っているからです。
- どれを買うか
- どれぐらい買うか
- いつ買うか
- いつ売るか
そのため投資信託の成果は運用会社の判断で大きく左右されます。
(インデックスファンドはやや例外的な立ち位置だと思います)
目論見書上では運用会社という名前でなく、委託会社と記載されています。
運用における指揮命令系統を牛耳る運用会社ですが、肝心の資産は全く保有していません。
保有者から集めた資金も、その資金で購入した株式や債券も、投資信託の金庫番こと信託銀行(受託会社)が分別管理しています。
分別管理することで、我々が託した資産を安全に保護しているとご理解ください。
運用していない運用会社もある
ファンドの運用内容によっては外部の会社に運用を丸投げしているケースもあります。
主に外国に投資するファンドに多く見られます。
たとえばニッセイ オーストラリア利回り資産F(愛称:豪州力)というファンドでは株式と債券にそれぞれ一社ずつ現地の会社に丸投げしたため、運用に関わる会社が合計5社になってしまいました。
本来、販売会社・運用会社・信託銀行の最低3社あれば事足りる運用に、5社もぶら下がったらどうなるでしょうか。
余計にぶら下がった2社の取り分も信託報酬が必要となり、結果としてコスト高なファンドになってしまいます。
もちろんコストがかさんだ分を上回るリターンを挙げてくれる可能性もありますから丸投げを全て非合理と切り捨てることはできません。
運用丸投げ系ファンドを見つけたら、ひとまず過去のリターンをベンチマークと比べてみるなど、コスト倒れになっていないか確認してみましょう。
良い運用会社、悪い運用会社、という区分けはない。残念ながら。
投資信託では「この運用会社ならどのファンドでも無条件に信頼できる」といったブランドクオリティの保証はありません。
プラダやヴィトンのバッグを選ぶのとはワケが違うのです。
ファンドごとに明確に性質が異なるため、その性質に納得できるファンドを選ぶ必要があります。
たとえば一つの運用会社の中に
- 低コストで長期保有に適したファンド
- 暴利な高コストで明らかに情報弱者を搦め取るために作られたとしか思えないファンド
なんていう両極端なラインナップが混在しています。
具体的な運用会社名を挙げるまでもなく、大半の運用会社がこうです。
良いも悪いもなく、この混沌こそが運用会社の現実と言って良いでしょう。
運用会社も商売なのだから、色々事情はおありでしょう。
そこに文句言ってもしょうがないから、我々投資家は自分の基準で良いファンドと掴み取るしかないのです。
以上、運用会社の簡単な解説でした。
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