ChatGPTでポートフォリオ運用の資産配分を考えてみよう

ChatGPTでポートフォリオ運用の資産配分を考えてみよう 【連載】初心者卒業計画
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愚者小路
愚者小路

投資信託ビギナーの方向けの連載記事 第30回です。


連載を通して「右も左も分からない投資信託初心者が自分で投資信託を選び、ポートフォリオ運用を続けられるようになる」ことをゴールとしてナビゲートさせていただきます。
今回のテーマは「ChatGPTを利用した資産配分検討」です。
何だかあっと言う間にこういう事ができる段階まで進歩しちゃいましたね。

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はじめに

実は2年ほど前にChatGPTが投資の役に立つかを考察した記事を書いています。

その時のChatGPTは問いを理解して「それっぽい」回答を返すというもので、平然と嘘を返してくる点に閉口し「まだ使えない」という結論に至りました。
しかし生成AIは日々猛烈な進歩を見せており、わずか2年で相当に信頼性ある回答を出せるようになりました。

今回は投資における利用シーンの一つとして、ポートフォリオ運用の第一歩である「資産配分決め(アセットアロケーション)」をChatGPTに考えてもらいましょう。

ChatGPTへの質問は前提をキッチリと!ふわっとした質問は厳禁

最近になって回答の精度は上がっているのですが、それはあくまで質問がキチンとしていた場合。
ふわっとした質問にはふわっとした答えしか返ってこないのは相手が人間でもAIでも同じなようです。

よって質問はガチガチに前提を固める事が必須ですが、投資始めたばかりのボキャブラリーでは難しいかも知れません。
そこで私から質問のテンプレとなる文章を贈ります。
あとはそれぞれのニーズに合わせて文言を書き換えてください。

ポートフォリオ運用において私にとって最適なアセットアロケーションを質問します。
まず私のリスク許容度含む前提は下記の通りです。

1.10%/年程度を私のリスク許容度(1標準偏差)とします。
2.資産クラスは国内株式、国内債券、海外先進国株式、海外先進国債券、新興国株式、新興国債券と無リスク資産クラスとしての預貯金で構成するものとします。
3.預貯金以外の資産クラスはインデックスファンドで運用するものとします。
4.本件では預貯金のリスクとリターンはゼロとしてください。
5.レバレッジは使わないものとします。
6.全ての資産クラスを使う必要はありません。

前提はここまでです。

前提を踏まえて、最もリスク効率が良く期待リターンの高くなるアセットアロケーションを提示してください。
併せてその資産配分におけるリスクと期待リターンも教えてください。

私が試してみた文章そのままですが、赤字部分をあなたのオーダーに書き換えてください
リスク許容度がどれぐらいなのか、資産クラスはどれを選択肢とするか。
例はかなり細かく示しましたが「全世界株式」「全世界債券」でもいけます。
それ以外は修正の必要はないでしょう。

ちなみに「5.レバレッジは使わないものとします」を入れないとたまにレバレッジを採用して組み入れ比率の合計が100%上回る場合があります。
急にレバレッジを持ち出すのは、それじゃない感漂う答えですが発想の柔軟性には正直驚きました。

質問する前にChatGPTの「推論」を有効化しましょう。
どの程度機能するか正直よく分かっていないのですが、計算モノは推論モードの方が良いと聞いたのでせっかくの新機能を使っておきます。

質問投げる前に「推論」モードを有効にしよう
質問投げる前に「推論」モードを有効にしよう の図(画面はChatGPTより)

今後Verアップなどで名称変わったら適宜読み替えてください。

答えをベースとしてカスタムしていこう

ChatGPTが示した資産配分
ChatGPTが示した資産配分。感覚的にはけっこうマトモな答え返しているんじゃないかな の図(画面はChatGPTより)

期待リターンが3.8%、リスク(標準偏差)が10%とかなりそれっぽい答えです。
とはいえ裏付けがほしいところ。

そこでお役に立つのがmyINDEX
「資産配分ツール」で任意の資産配分を入れるとそのリスクとリターンを出してくれます。
※利用には会員登録(無料)が必要

入力の詳細は省くとして、myINDEXの算出結果がこちら。

myINDEXで答え合わせしたら割と近しい数値が出てきた
myINDEXで答え合わせしたら割と近しい数値が出てきた の図(画面はmyINDEXより)

切り取る期間やChatGPTのリスク/リターン認識の根拠が必ずしも同じでないため合致はしませんが私は信頼に足る答えであると判断しました。
ゼロベースから考えるより、何らかのテンプレがあれば資産配分の検討も捗ります。
もちろんそのままで行っても良いですし、もう少し自分色を出しに行っても良いでしょう。

ただしChatGPTの回答にはあまり再現性がなく、新たにチャット立ち上げて同じ質問するとだいぶ異なる配分比率が出てきます。
リスクが同程度となる組み合わせなんて無数にあるので仕方ないと言えば仕方ないでしょう。
あくまで「とっかかり」を提供してもらえると割り切ってください。

さいごに ~模倣とカスタム~

以前、ポートフォリオ運用における資産配分の決め方を解説した記事を書きました。

その中では既存のバランスファンドを模倣して、それを自分のリスク許容度や好みに応じてカスタムする「模倣とカスタム」のプロセスが大事だと解説しました。
今回はその「模倣」に相当する部分をChatGPTが作ってくれたものになっただけです。
あとの「カスタム」は自由に、かつシンプルさを失わない程度に色々盛り込んでみましょう。

愚者小路
愚者小路

以上 ChatGPTを利用した資産配分検討でした。

【次回予告】さーて、次回の愚者小路さんは

愚者小路
愚者小路

この記事を公開した時点でどうなっているのかは分かりませんが、2025/04の下落相場は多くの人にショックを与えました。
(暴落じゃないだろうとは思います)
当然ながら知恵袋でも怨嗟の声は溢れましたよ。
ただしご紹介するのは損をした本人ではなく、その妻の呆れ。

ありがとうございます。

次回もまた見てくださいね。

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