珍奇な愛称のファンドを探し、商品内容を吟味する珍称ファンド巡礼ツアー。
珍称トラベラーの愚者小路です。
今日の珍称ファンドは「優くん」。
ファンドの中身以前に、ファンドの存在そのものに疑問を抱いてしまい、思わず運用会社に問い合わせてしまいました。
『愛称:優くん』三菱UFJ 優良日本株ファンドの基本情報
『愛称:優くん』三菱UFJ 優良日本株ファンドの基本情報 | |
---|---|
珍称タイプ | 擬人型 |
ファンド分類 | アクティブファンド |
購入時手数料 | 税込2.2% (申込金額500万円未満の場合) |
信託報酬 | 税込1.1% |
分配金 | 年2回の分配。2015年の設定から過去6回分配あり。 |
アセットクラス | 国内株式 |
投資対象 | 競争力のある優良企業の株式の中から、割安と判断される銘柄 |
運用方針 | 上記の割安銘柄のうち、割安具合に応じて30~50銘柄を選択する。 |
備考1 | 「優良日本株ファンド」という全く同じ名前で、同じマザーファンドを採用し、同じコスト、同じ分配方式のファンドが存在する。 愛称は「ちから株」。 |
備考2 | ゆうちょ銀行でのみ購入可。 信託期間は2024年12月まで。 |
愛称だけが異なるクローンファンドがある?運用会社の回答は?
珍称タイプは擬人型。
孫の名前っぽく呼びやすい愛称だが、優くんの出生にはキナ臭い背景がありそうなのだ。
実は同じ名称の「優良日本株ファンド」がもう一つ存在している。
愛称はちから株。
どちらも同じマザーファンドで構成しているため運用内容も成績もほぼ変わらない。
年2回の分配方式も、信託報酬も同じだ。
異なるのは販売会社と信託期間。
後から生まれた優くんの方が信託期間が短い。
関係性を図解しよう。
上図をきちんと見ていただければ真っ当な疑問が浮かぶはずだ。
ちから株だけあれば十分じゃない?
わざわざ中身が同じで信託期間の短いファンドを切り出した意味が見当つかない。
考えて分かる話ではないので、運用会社に問い合わせてみた。
【質問:愚者小路⇒三菱UFJ国際投信】
三菱UFJ 優良日本株ファンド(愛称:優くん)について質問をさせていただきます。
同名のファンド(愛称:ちから株)との違いをご回答いただけますでしょうか。両方とも目論見書を拝見し、信託期間と販売会社が異なるところまでは理解致しました。
しかしどちらも同じマザーファンドを使用しているようですので、ファンドの中身について両者は全く同じと解釈しても良いでしょうか?こちらは差し支えなければで結構なのですが、全く同じ内容のファンドが二つ存在している理由はあるのでしょうか?
(先に運用している「ちから株」だけあれば事足りるように思えました)以上、恐れ入りますがご回答いただけますよう、よろしくお願い致します。
出典:三菱UFJ国際投信への問い合わせメール
【回答:三菱UFJ国際投信⇒愚者小路】
お客さまサポート部より、回答いたします。
優くんとちから株は、どちらも主に優良日本株マザーファンドを通じて投資を行うため、実質的な運用はほぼ同じです。
ただし、設定解約等の影響によりマザーファンドの組入比率は完全には一致しない等、ファンドの中身は全く同じと言う分けではございません。また、各ファンドは、設定時期、信託期間、取扱販売会社、購入時手数料(上限)等の違いがあります。当社では、全く同じ内容のファンドが二つ存在しているとは考えておりません。
出典:三菱UFJ国際投信への問い合わせメール
実質的な運用内容はほぼ同じだが、要所要所で微妙に違いがあるため同じファンドではないというスタンスらしい。
ここまででファンド構成と公式回答をまとめた。
個人的見解はきちんと線引きしたいので次回に書こう。
【次回予告】さーて、次回の愚者小路さんは
愚者小路です。
既に運用開始している「ちから株」がありながらも、わざわざ信託期間を短くしてまで新発売ファンドとして作られた「優くん」。
こういうことばっかりやってるから、投資信託の商品数がえらい事になっちゃうんですよ・・・
ありがとうございます。
次回もまた見てくださいね。
応援していただくとより多くの方にご覧いただけるし、投稿モチベーションも上がります。
↑いつもランキング向上にご協力ありがとうございます!
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます
・・・なんて機能はないけれど、本件と関連が深い記事です。
もう1ページ、いかがですか?
コメント