今日の400字は金融庁が行政処分を下して運用会社の登録を取り消した件について。
金融商品取引業者の登録を取り消された運用会社は「あいグローバル・アセット・マネジメント」。
私は本件で初めて耳にした社名です。
いったいどうして登録取消なんて食らってしまったんでしょうねぇ。
ファンド償還は行政処分でも起きうる
あいグロは金融庁から業務改善命令を受けていた。
「あい・パワーファンド」で行っていたスポット裁定取引戦略による外国為替証拠金取引の内容について、約定記録など客観的に取引の実態を把握できる記録がないと判断したためだ。
加えて取引を担当している金融事業会社の預かり資産管理状況や出金先についても客観的な裏付けがないとしている。
簡単に言うと投資信託に必須な運用の透明性が不十分だと判断したわけだ。
あいグロと金融庁のやり取りを表にまとめよう。
あいグローバル・アセット・マネジメントと金融庁のやり取りまとめ | |
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2021/02/03 | 金融庁から行政処分(業務改善命令)を受ける |
2021/02/17 2021/03/05 | あいグローバル・アセット・マネジメントが業務改善報告書を提出 |
2021/04/02 | 前述の報告書でも改善されてないとして、金融庁から業務停止命令及び再度の業務改善命令を受ける。 業務停止命令に伴い、「あい・パワーファンド」の償還を発表。 |
2021/06/09 | 「あい・パワーファンド」繰上償還。 償還金額は69億9千万円。 |
2021/12/10 までの間 | あいグローバル・アセット・マネジメントが8度にわたり業務改善報告書を提出 |
2021/12/24 | 8度の報告書提出も実らず、金融商品取引業者の登録取消。 再々度の業務改善命令が出される。 |
登録取消された時点で業務改善命令は「投資信託の償還等、金融商品取引業に係る全ての業務を速やかに結了」に変わった。
要は「早急に店じまいせよ」だ。
業務改善命令とは言っているがもはや改善を期待する命令はなくなった。
今まで知らなかったが金融庁はこうしてファンド運用の透明性が担保されているかきちんと精査しているのだ。
人知れず悪と戦うヒーローみたいでカッコイイ!
やるじゃん金融庁!
【次回予告】さーて、次回の愚者小路さんは
愚者小路です。
今回は行政処分にフォーカスして解説しました。
では業務停止命令によってあえなく償還となった「あい・パワーファンド」はどんな商品だったのか。
今まで100や200じゃきかないぐらい目論見書を読んできた私もビックリ。
こんなファンドあったんだねぇ・・・
ありがとうございます。
次回もまた見てくださいね。
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