
今日の400字はよくある「NISAのせいで円安になっている論」について。
人は現実に起きている事象に対し、なぜそうなったのかと原因を考えがちなもの。
それ自体は悪くないのですが、一見もっともらしいけど荒唐無稽なトンデモ結論に至って勝手に納得してしまうケースも多いから困りものです。
最近の円安を受けてそれをNISAマネーのせいだと結論づけてしまうのも、その1ケースでしょう。
妄想実験:海にプール1杯分の熱湯を流したら
FPが書いている記事からNISA円安論を引用しよう。
これら外国株型の投資信託を買うときには、円を売ってドルなどの外貨を買います。
出典:大手小町「円安傾向を加速させた原因の一つは新NISA?人気の投資信託をチェック」
そのため、為替レートが円安になる要因になります。
新NISAのスタートによって、資金がこれらの外国株型の投資信託に向かったため、円安が進行したというわけです。
同様の主張をする人は多い。
だが不思議なものでその主張を支持できるだけのデータを提示する人は皆無。
提示すべきは全体の為替取引量だ。
全量に対しNISAマネーの存在感が十分にあれば確かに影響していると言える。
あいにく私も全量は把握していないが、NISAマネーごときが有意な影響を与えられるほど為替市場がスモールワールドでない事ぐらい感覚的に分かる。
ここで一つ妄想実験にお付き合いいただこう。
プール1杯分は確かに膨大な量だが、ほぼ影響しないと感覚的に答えられるだろう。

NISAマネーは市場を揺るがす巨象ではない。
そもそもNISAマネーが巨象だったら年金マネーはどうなる?
NISAに入れ込むのはいいが、NISAが市場の主役であるかのようなバランスを欠いた過大評価だけは慎もう。
【次回予告】さーて、次回の愚者小路さんは

愚者小路です。
長期投資に損切りなんてない!
・・・言わんとする事は分かりますが、私の解釈だと長期投資にも損切りはあります。
私がこういう事言うのは意外に感じる方もおられるかもですが、私なりの根拠はあります。
次回は「長期投資に損切りは本当にないのか」です。

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