円安はNISAマネーのせい?為替市場ってそんなスモールワールドだったっけ?を400字で。

円安はNISAマネーのせい?為替市場ってそんなスモールワールドだったっけ?を400字で。 お金/投資の話あれこれ
この記事は約2分で読めます。
愚者小路
愚者小路

今日の400字はよくある「NISAのせいで円安になっている論」について。


人は現実に起きている事象に対し、なぜそうなったのかと原因を考えがちなもの。
それ自体は悪くないのですが、一見もっともらしいけど荒唐無稽なトンデモ結論に至って勝手に納得してしまうケースも多いから困りものです。
最近の円安を受けてそれをNISAマネーのせいだと結論づけてしまうのも、その1ケースでしょう。

スポンサーリンク

妄想実験:海にプール1杯分の熱湯を流したら

図・表・引用文・動画・ソースコード・改行コード・スペース・事後補足は字数に含めないであげてください。

400字、始め!

FPが書いている記事からNISA円安論を引用しよう。

これら外国株型の投資信託を買うときには、円を売ってドルなどの外貨を買います。
そのため、為替レートが円安になる要因になります。
新NISAのスタートによって、資金がこれらの外国株型の投資信託に向かったため、円安が進行したというわけです。

出典:大手小町「円安傾向を加速させた原因の一つは新NISA?人気の投資信託をチェック」

同様の主張をする人は多い。
だが不思議なものでその主張を支持できるだけのデータを提示する人は皆無。
提示すべきは全体の為替取引量だ。

全量に対しNISAマネーの存在感が十分にあれば確かに影響していると言える。
あいにく私も全量は把握していないが、NISAマネーごときが有意な影響を与えられるほど為替市場がスモールワールドでない事ぐらい感覚的に分かる。

ここで一つ妄想実験にお付き合いいただこう。

海に50mプール1杯分の熱湯を流し込んだら地球全体の海水温は何度上昇するだろうか。

プール1杯分は確かに膨大な量だが、ほぼ影響しないと感覚的に答えられるだろう。

プールと海水量のボリューム差
海水量と比べれば、一見膨大に見えるプール1杯分すら微々たるもの。有意な影響なんて与えようもないよね の図(海水量は日本海事広報協会「海の自然のなるほど」より)

NISAマネーは市場を揺るがす巨象ではない。
そもそもNISAマネーが巨象だったら年金マネーはどうなる?
NISAに入れ込むのはいいが、NISAが市場の主役であるかのようなバランスを欠いた過大評価だけは慎もう。

【次回予告】さーて、次回の愚者小路さんは

愚者小路
愚者小路

愚者小路です。


長期投資に損切りなんてない!
・・・言わんとする事は分かりますが、私の解釈だと長期投資にも損切りはあります。
私がこういう事言うのは意外に感じる方もおられるかもですが、私なりの根拠はあります。

次回は「長期投資に損切りは本当にないのか」です。

ありがとうございます。

次回もまた見てくださいね。

次回のタイトル/内容は予告なく変更する場合があります。ご了承ください。
YouTube「愚者小路の投信クエスト」も配信中。
愚者小路の投信クエスト
こちらランキング参加中です。
応援していただくとより多くの方にご覧いただけるし、投稿モチベーションも上がります。

↑いつもランキング向上にご協力ありがとうございます!

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます

・・・なんて機能はないけれど、本件と関連が深い記事です。
もう1ページ、いかがですか?

コメント