今日の400字は50年以上の運用年数を誇る最長老ファンドについて。
2021年時点で現存する公募ファンドの中で最も運用年数の長いものは何年ぐらいか?
気になって調べたところ、運用年数50年超が2本だけ存在しました。
今ポンポン乱造されているファンドのうち、50年以上もつものがどれだけあるんでしょうねぇ・・・?
驚愕!当時はアクティブファンドもインデックスファンドも信託報酬が同じだったなんて
50年以上生き残った「最長老ファンド」2本 | |
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大型株ファンド | 大和アセットマネジメントが1961年に設定したアクティブファンド。 わが国の証券取引所第1部上場株式の中で、資本金100億円以上の大型株が主要投資対象。(モーニングスターより引用) 信託報酬:0.79%(税込) 基準価額:1,078円(2021/02/19時点) |
積立て株式ファンド | 野村アセットマネジメントが1968年設定のインデックスファンド。 日経平均に連動する。 信託報酬:0.79%(税込) 基準価額:454円(2021/02/19時点) |
基本情報は上記。
私は基準価額の安さが引っ掛かった。
明らかに1万円スタートではなさそうだ。
基準価額チャートを確認しても90年代からしかデータがなく、目論見書からも読み取れなかったので運用会社に問い合わせた。
大型株ファンドの基準価額は千円で始まった。
出典:大和アセットマネジメントへの電話問い合わせの回答を要約
口数分割の記録はない。
積立て株式ファンドの基準価額は千円で始まった。
出典:野村アセットマネジメントへの電話問い合わせの回答を要約
ただし89年4月に口数を3分割している。
確かに当時の日経平均は1500円前後。
基準価額もスケールを合わせ千円スタートとするのが自然だったのだろう。
最も着目すべきは2ファンドの信託報酬だ。
表にしれっと書いたがかたやアクティブ、かたやインデックスでありながら両者の信託報酬が全く同じなのだ。
ファンド名 | 信託報酬 |
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大型株ファンド (アクティブ) | 0.79%(税込) |
積立て株式ファンド (インデックス) | 0.79%(税込) |
インターネットが形もない当時、何をするにも今よりずっとコストがかかっていたはずだ。
にも関わらずこのコスト水準。
アクティブ運用だってインデックス運用と大して変わらない、この程度のコストで十分提供できますよという本音をさらっと暴露してしまっているのだ。
物価との兼ね合いもあるのだろうが、最長老ファンドの静かな暴露を今時のファンド運用者はどう思うだろうか。
【次回予告】さーて、次回の愚者小路さんは
愚者小路です。
今回取り上げた最長老ファンドについて、勘のいい人は気が付いたかも知れません。
基準価額が千円スタートだったにしても、何かおかしい・・・
運用会社も把握されていないようなので完全解決はできませんが、最長老ファンドの謎を共有します。
ありがとうございます。
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