投資信託の販売会社とは

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販売会社と私たち顧客の接点は口座開設と投資信託の購入/解約受付

投資信託の販売会社とは、普段私たちが「銀行」とか「証券会社」と呼んでいるところです。
私たち顧客は販売会社に口座を作り、販売会社に投資信託の買付や解約を依頼しています。

ただし実際に買付や解約処理をするのは運用会社なので、販売会社は言うなれば私たち顧客と運用会社を結びつける仲介業といったところです。

私たち投資家が投資信託で資産形成を成し遂げるには、仲介役である販売会社を正しく選ぶことが必須と言って良いでしょう。

投資信託で失敗しないためには販売会社選びが重要な理由

販売会社を選ぶ際、適当に「有名だから」「近くに店舗があるから」「今の給与振込に使ってるから」で選んでしまってはお目当ての商品にありつけないことがあります。

販売会社選びが重要な理由を2つ挙げます。

理由1:販売会社によって投資信託のラインナップは大きく異なるから

投資信託は個別株と違って、どの金融機関を選ぶかで購入できる商品が変わるのです。

品揃えは100種類程度の銀行から、1000種類以上のネット証券まで、金融機関によって相当ピンキリです。
2019年時点で投資信託の取り扱い商品数が一番多いのは2000商品以上のラインナップを誇る楽天証券ですが、それでも日本中の投資信託を全て網羅できているわけではありません。

国内で販売されている投資信託の本数(2022/04/24更新)
4617本
モーニングスターより(ETF・DC専用・SMA専用は除外)

現在の投資信託の本数と比べれば、証券会社の投資信託ラインナップはまさに氷山の一角に過ぎないとわかりますね。

投資信託選びの際、先に販売会社を選んでしまうとその販売会社のラインナップ内に目当ての商品が見つからない可能性が出てきてしまいます。

理由2:販売会社によって投資信託の購入時手数料が異なるから

投資信託を購入する際、数%の購入時手数料がかかることがあります。
特に対面式の銀行や証券会社ほど購入時手数料を取る傾向があります。

購入時手数料を取らないと店舗が維持できないのでしょう。

反してほとんどのネット証券では2019年末に購入時手数料が撤廃されています。
もはや購入時手数料は対面式の金融機関しか取らないコストとなりつつあります。

お目当てのファンドが複数の販売会社で売られていたら、購入時手数料をチェックしましょう。

同じファンドであっても販売会社のさじ加減で購入時手数料が設定されています。

  • 〇〇銀行では購入時手数料3%
  • ネットの××証券では購入時手数料ゼロ

なんてこともありますから、お目当てのファンドを扱っていればどこでも良いというわけではありません。

以上の理由から、投資信託における商品選びは

  1. 先に目当てのファンドを決める
  2. そのファンドを取り扱っている金融機関を確認する
  3. さらにその中から、手数料面で有利な金融機関に決める

といった手順が定石です。

販売網の狭いファンドは買わないで!

お目当てのファンドが決まったら、販売会社がどれぐらいあるか必ず調べてください。
モーニングスターで検索するとそのファンドの販売会社を一覧表示させられます。

ファンドの販売網の広さ

ファンド検索したら「販売会社」を見れば販売網の広さがわかります の図(画面はモーニングスターより)

検索した結果、販売会社が少なかったらそのファンドに手を出すのはやめておきましょう。

なぜなら販売会社が少ないとそれだけ資金が集まりにくく、繰上償還(ファンド運用の打ち切り)リスクが高まるからです。
実例は他記事でご紹介します。

上記記事のファンドでは販売会社が2社しかないためか、繰上償還ラインを大きく割り込んでしまっています。

こういう危険な目に合わないよう、販売網の広さはきちんと確認しよう。

大手(野村とか大和とか)の一社提供も危険信号です。

顧客の多い大手だから資金が集まりにくいというのは考えにくいのですが、販売に力を入れなくなると急に資金流入が止まってしまいます。
資金流入が止まるだけならまだしも、そういう場合はだいたい資金が緩やかに流出していきます

一社の販売モチベーション次第でファンドの命運が左右されては、私たち投資家としても安心してそのファンドを長期保有できないですよね?

また、一社しか取り扱いのないファンドは他の金融機関に移管することができないというデメリットがあります。

投資信託の販売網は広い方が良い。
シンプルに理解しましょう。

【補足】投資信託の販売会社は全て金融庁に登録されている

投資信託の販売業者は「金融商品取引業者」として必ず金融庁に登録されています。

金融商品取引業者のリスト

金融商品取引業者のリストはココからチェックできます の図(画面は金融庁より)

あまり聞きなれない名前の販売会社があったら登録があるか調べてみてください。


以上、販売会社についての簡単な解説でした。

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