今日の400字はサライ「家族の貧困」シリーズの一事例。
当シリーズの登場人物はみんな元々裕福で順風満帆だけど何かしらの歪みを内包している人たち。
彼らが直面するまさかの老後貧困問題は当人/家族が抱える歪みが引き金になっているように思えて仕方ありません。
今回紹介する年収1500万円の金融商品販売者も人生そのものを棒に振りかねない大きな歪みを抱えていたようです。
圧倒的高年収は見栄財とストレス解消に食いつぶされていた
息子は年収1500万の大手金融関連会社の課長職「だった」。
あとは金融商品の販売も行っていたという。
「億単位のノルマが課せられて、それが達成できないと、支店長に“死んでお詫びしろ”などと罵倒される。
出典:サライ「【家族の貧困】「住宅ローン、子どもの授業料が払えない……」年収1500万円だった息子が休職になった理由~その1~」
部下が達成できないと連帯責任で3時間以上怒鳴られるとか言っていました。
金融商品販売に過大なノルマと締め付けが日常的に行われていたようだ。
そうまでして得た高年収はどこへ消えていったか。
息子はストレスの発散を、酒とギャンブルで行っていた。
「女性がいるお店に行って飲んだり、競馬をやったりしていたそうです。
~略~
息子の人生が下り坂になったのは、6年前にマンションを買ってからだそうです」~略~
「息子は見栄っ張りなので、お店の女性におごったり、店が終わった後に食事に連れて行ったりと、いろんなことをしていたみたいです。
出典:サライ「【家族の貧困】「住宅ローン、子どもの授業料が払えない……」年収1500万円だった息子が休職になった理由~その1~」
毎月、手取りで100万円近い給料が入っていたにも関わらず、全くお金が手元に残らない生活をしていたそうです」
「支出額は収入額のギリギリまで膨張する」というパーキンソンの法則を地で行く浪費生活。
彼の事例に関わらず、高所得者の支出が膨張する理由はだいたい見栄財とストレス解消のようだ。
息子は住宅ローンの日々の生活費の補填分も、会社から借りていた。
「そうなると大変ですよね。
出典:サライ「【家族の貧困】「住宅ローン、子どもの授業料が払えない……」年収1500万円だった息子が休職になった理由~その2~」
息子も限界になっていたであろうところに、コロナ禍で息子が販売した投資信託が元本割れして、顧客からの罵声を浴び続けた。
投資信託の売上に関わるので顧客にきちんと啓蒙してリテラシーを高める事すらできない。
顧客からも上司からも締め付けられ、心が折れるのも時間の問題だったのだろう。
心が折れて休職状態になってしまった今、年収1500万円の自転車操業は完全に破綻。
マンションのローンも教育資金も打つ手なしだ。
父の冷静な分析が印象に残った。
エリートだった息子が持っているスキルは、勤務先の金融関連会社以外は通用しない。
出典:サライ「【家族の貧困】「住宅ローン、子どもの授業料が払えない……」年収1500万円だった息子が休職になった理由~その2~」
「投資信託を売るとか、相手に金を貸すとか、そんな力はこれからの世界に求められていないような気がするんです」
既に投資信託は「つかませる時代」から「選ばれる時代」に移行している。
もうノルマうんぬんでは売上を伸ばせない販売員は今後をどう立ち回っていくだろうか。
【次回予告】さーて、次回の愚者小路さんは
愚者小路です。
昨今話題のFIREの特集記事なんて読んでみると「いかに資産を貯めるか」ばかりがクローズアップされています。
実は資産の問題なんてFIREの第一関門に過ぎないのではないかと教えてくれたのは、発言小町のあるトピックでした。
ありがとうございます。
次回もまた見てくださいね。
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