【FOY2023】Fund of the Year2023発表!オールカントリーを脅かすファンドは現れたのか

【FOY2023】Fund of the Year2023発表!オールカントリーを脅かすファンドは現れたのか 【連載】愚者小路、渦中の現場から。
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愚者小路
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Fund of the Year2023の結果について取り急ぎ記事を作成しました。
イレギュラーに差し込み公開します。

2023/01/20、投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year2023が開催されました。(以下FOY2023と表記します)

結果はFOY2023公式サイトを一次情報として上記リンクをご参照ください。
今回はその結果に対する考察を述べていきます。

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はじめに

※FOYについて十分ご存知の方はスキップして解説からお読みください。

投資信託について一般投資家の目線でつねに考え、情報を集め、ブログを書いている投信ブロガーたち。投資信託の事情通である彼ら彼女らが支持する投資信託はどれか?

証券会社の宣伝やうたい文句にまどわされず、自分たちにとって本当によいと思える投資信託を投信ブロガーたちが投票で選び、それを広めることで「自分たちの手でよりよい投資環境を作っていこう!」というイベントです。

出典:FOY公式サイト

自ら投資を実践し、ユーザーとしての意見や解釈を積極的に配信する投信ブロガー。(わたくし愚者小路も)
投信ブロガーたちが金融機関にくみしない形で、良いファンドを選んで表彰していく。
これがFOYの在り方です。

愚者小路
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私が知る限り、FOYは唯一ビジネス色の全くない投資信託ランキングです。

忖度なしで自由に投票した結果には一見の価値があります。
ただし「何だか分からないけどこれさえ買っておけば大丈夫(元本割れすらしない)なのね」と乗っかってしまうのは絶対NGです。

マーケットの世界に「大丈夫」なんて存在しませんので中身をきちんと理解してから購入するよう心がけてください。

FOYはじめての方はこちらの解説記事をご覧いただくと理解しやすいでしょう。
基本的に「定番インデックスファンド」「骨太アクティブファンド」「トレンド枠」のカテゴリに分類可能です。

FOY2023結果に関する4つの考察

【考察1】アクティブファンドを買う意義は?⇒既に答えは出ている

第1部のトークコーナーで挙がった議題の一つに「アクティブファンドを買う意義は?」がありました。
確かに多くのアクティブファンドは長期でインデックスに負けている現実も明らかになっており、アクティブファンドはその存在意義を問われています。

これからアクティブファンドが生き残るにはキーメッセージを最前面に押し出し続ける必要があるでしょう。

私は○○ファンドのマネージャーとしてこれこれこういう戦略を取る事でインデックスに長期的に勝てるパフォーマンスが出ると確信している。
戦略に合理性を感じる人はぜひ我々に乗ってほしい!

といった感じで。

うまい話ばかりだと腰の軽い保有者ばかりが集まってしまうので、全て腹を割って話すつもりで粘り強く発信し続けないといけません。
大事なのは納得と共鳴。

でもそんな事例は本当にあるかと言えば、FOY2023トップ20の中にポツポツあります。
これだけインデックスファンドが推されている中で毎年コンスタントに入賞しているいくつかの骨太アクティブファンド。
これらアクティブファンドの運用陣はとっくに「アクティブファンドを買う意義」を粘り強く提供し続けているのです。

私はアクティブ派ではないのですが「意義」で勝負出来るのはアクティブファンドの持つ強みの一つなのではないかと、ランキングを見るたび強く実感します。

【考察2】意外と来なかったトレンド枠としてのインド

FOYの結果にはよく「トレンド枠」が入ります。
勢いよく上位に食い込むものの翌年(もしくは翌々年)にはもう姿がないといった典型的一発屋ムーブが特徴です。

今年はずいぶんインドのファンドが話題に挙がっていたのでトレンド枠は間違いないだろうと思っていました。
ところがフタを開けたらベスト20に入っていない!
・・・もしかして「これからはインドだ!」と騒いでる人って声の大きなマイノリティだったのでしょうか。

たとえば2024年の米国株式のパフォーマンスが振るわず、インド株式のパフォーマンスがそれを上回りでもしたら来年には入ってくるかも知れません。
ほら、あまり大きな声じゃ言えないけどトレンドの後追い好きな人多いですから。

【考察3】オルカンの一強状態は是か非か

今年の1位もやっぱりオルカンでした。
全世界株式ファンドは他にもランクインしていたものの、オルカンを脅かすほどの順位ではありません。
個人的には楽天全世界株式より野村全世界株式が上だったのが意外。

インデックスファンドの差別化はなかなかに困難です。
オルカンよりも楽天や野村の全世界株式が優れている明確な理由でもない限り評価が覆らないからです。
ではその「明確な理由」って何?と聞かれると正直私もコストぐらいしか思いつかないのです。
そういう意味でインデックスファンドは良くも悪くも思い入れしにくい側面を持っていると言わざるを得ません。

このままオルカン一強が続くとどうなるか。
もしかしたら驕り高ぶってしまいコスト削減などの努力を怠るようになるかも知れない。
逆に資産がオルカンに集中してくれればさらなる効率化が可能になるかも知れない。
どちらの未来になるかは分かりませんが、私はただじっと観察を続けるしかなさそうです。

【考察4】運用コストはもうムリに下げなくても良いのでは?

2023年は新NISA開始を見越してか主に全世界株式ファンドで壮絶なコストダウン闘争が勃発しました。
私は未だに、信託報酬でカウントしてたものの一部を信託報酬外のところに追いやって見た目コストを下げただけだと邪推しています。
(違ったらそれはもう全力で謝ります)

そんな小細工をろうしてまで下げるものではないし、もう十分に安いのですからそこまで躍起にならなくても良いでしょう。
一昔前みたいに信託報酬0.8%⇒0.1%みたいな変化は大きいですが、そこから先はもはや違いを実感出来ないレベル。
むしろムチャなコストダウンがかえって運用の効率や精度を下げる結果になってしまっては目も当てられません。

そう考えているのは私だけかも知れませんが「もうこれ以上コスト下げてもピンとこないよ」と感じる人が増えてきた時、運用各社が何をアピールポイントとしてくるのか、インデックスファンドの未来が気になるところです。

さいごに

FOY2023の結果について4つの考察を述べました。
昨年同様、最後に投票者数について触れさせてください。

今回の有効投票者数は112票
FOY2022では135票。
FOY2021では180票。
FOY2020では185票。
FOY2019では222票。

今回も減少となりました。
ブロガーyoutuber合わせて112票です。(内訳不明)

投資環境が整って多くの人が投資出来るようになった一方で、実は投資について精力的に情報発信出来る人があまり増えていないのかも知れません。
第1部のトークコーナーで竹川美奈子さんも似たような見解を話されていました。

2024年に投資デビューされた方こそぜひ気軽に情報発信してほしいと思う限りです。
知識がないから情報発信出来ないのではなく、情報発信していくと知識がついてくるものですから、私は投資の勉強において「ブログでも動画でも何でもいいから発信してみる」は有効な手段であると強く主張します。

愚者小路
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以上、FOY2023の結果考察でした。


ありがとうございます。

次回もまた見てくださいね。

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