【緊急企画】つみたてNISAフェスティバル2019開催!力の限り議事録を配信します!

つみたてNISAフェスティバル2019開催!力の限り議事録を配信します! 投資関連:外部のオススメ記事・セミナー・書籍
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こんにちワニーサ!

投信ブログ界のSomething green、愚者小路です。

本日2019/04/20は赤坂インターシティーAIRで開催されたつみたてNISAフェスティバル2019に参加してきました。

今回は議事録を可能な限り書いてみます。

こういうぶっつけ本番の記事は初めての試みです。

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つみたてNISAフェスティバル2019 議事録

以下、愚者小路が会場で見聞きした内容を逐次アップしています。
性質上、多少の誤記誤植があること、全ての情報が完全に拾えるとは限らないことを予めご了承くださいますようお願い致します。

また、イベント中はタイピングで精いっぱいだったため写真はありません。

テープの書き起こしではないので、端折ったり意訳したりしています。

補足が必要だと思ったら適宜コメントお願いします。

当記事はつみフェス2019の内容を一個人の感覚を通してその場で書き起こしたものであるため、情報源としての絶対的正確性や権威性は担保できかねます。
裏付けが必要なものはきちんと金融庁に確認取るようにしてください。

配布資料

  • つみフェス2019プログラム
  • 岡本和久氏のプロフィール
  • つみたてNISA早わかりガイドブック

ガイドブックでは図で積立投資のメリット、効果、コストの違い、分配金について分かりやすく紹介されている。

つみたてNISAガイドブック

つみたてNISAガイドブックの拍子にも遊び心が。レアキャラのT-213が印刷されてた人にはプレゼントがあったんだ の図

(1)田中内閣府副大臣挨拶

出演者:田中内閣府副大臣

つみたてNISAは投資経験のない人にはもってこいの制度。
100万口座突破し、20代~40代が7割を占める。
若年層に投資が広がって嬉しいが、まだまだ一部。

副大臣もつみたてNISAを始めたとのこと。
NISA制度について参加者から多くの意見をもらっている。
海外に移住しても継続できるよう制度に盛り込まれた。

今回のウリ

  1. 皆からの質問に答えるセッションがある
  2. IT企業の方々を招いたパネルディスカッション

フィンテックの発展によりIT企業の参入が盛んな背景もあり、各社がどういうことを考えているのか楽しみ。

素晴らしいイベントになりますように。

(2)岡本和久氏 基調講話

出演者:岡本和久氏(I-Oウェルス・アドバイザーズ株式会社 代表取締役)

【タイトル】
お金と心
~200パーセントのしあわせ持ちになれるシンプルな生き方
100年人生を通じてのお金との付き合い方


投資は続けていくことが重要。
途中は山あり谷あり。色々起こる問題を癒してあげたいと思い、ファイナンシャルヒーラーと名乗っている。

世の中の色々なニュースや事件に思いを巡らすと、意識が今の自分に固まっていることが問題の根底にあるようだ。

未来の自分や世界について意識を広げてほしい。時間軸と空間軸を広げるイメージで。
意識を広げると長期投資が簡単になる。

お金持ちより、しあわせ持ちへ。

しあわせ持ちになるには

  1. 金融資産
  2. 健康
  3. 家族
  4. 友達・交友関係
  5. 楽しみ・趣味
  6. 社会貢献

の6つが大事だし、これらのバランスも重要。

人生100年時代における3つの時代

人生100年となると下記の3つの時代を意識してほしい。

  1. 人的資本を形成する「学びの時代」
  2. 人的資本を金融資産に換える「働きの時代」
  3. 生きざまを形成し次世代の人的資産も形成する「遊びの時代」

「学びの時代」のお金との付き合い方

子供たちにアンケートを取ると「お金は汚い」「お金持ちは悪い人」というネガティブイメージが多い。
岡本氏はピギーちゃんのハッピーマネー教室を通して子供たちに「しあわせ持ち」について啓蒙している。

お金っていったい何?
お金は感謝のしるし。感謝と一緒にお金は世の中をめぐるし、お金で世界がつながっていく。
一つの商品にも皆の労働が凝縮されている。
(スライドではチョコレートを例に、カカオを収穫する人、輸送する人、チョコ工場の人、販売店の人を経て子供にチョコレートが渡されている画像が紹介されていた)

よく「楽して儲けることはできないか?」と聞かれるが、答えはこうだ。

楽して儲けることはできない。
しかし、楽しく儲けることはできる
お金+社会貢献+楽しみ=仕事 なのだから。

ハッピーマネー四分法について提唱。
投入口が4つある豚貯金箱をスライドと実物で紹介。4つの投入口は次の意味がある。

  • ためる
  • つかう
  • ふやす
  • ゆずる

こういうアイテムでもって、子供がハッピーマネーを学ぶきっかけになる。
子供へこうした教育をすることで、お金の時間軸と空間軸が広がっていくことにもつながる。

投資の本質とは、「いま、お金を必要とする人に使わせてあげること」。
そのリターンとして、世の中から受けた感謝のしるし(=お金)を殖やして返してくれる

価格ばかり見がちだが、背後にある経済活動に着目してほしい。

「働きの時代」のお金との付き合い方

毎年の収入は今年の生活費と将来の生活費の両方であることを知るべきです。
(行動経済学者ダン・アリエリー)

将来の自分を今の自分が支えよう。
現金を持っていても物価上昇分だけ購買力は衰えていく。
購買力減少分だけでなくプラス・アルファを得よう。
⇒投資なら購買力維持だけでなく成長のプラスアルファを得られる

全世界の株式インデックスファンドを若いうちに始めよう。
もう18歳になったら始めてほしいぐらいだ。

なぜグローバルなのか?
⇒生活を支えてくれる企業は世界中にある。それら主要企業を全て持つとほぼインデックスになるから。
また、TOPIXとくらべると世界株式はパフォーマンスに優れる。

アクティブ投資を全て集めると市場そのもの(インデックス)になる。
そのため、アクティブ運用のリターンは市場ポートフォリオからコストを引いたものに等しい。
(ウィリアム・シャープ)

VTを買えば全世界40か国以上の約8000銘柄のオーナーになれる。
グローバル株式ファンドは5年10年スパンだと8割9割のアクティブファンドに勝っている。

手間暇かからず相場に惑わされないのがインデックス投資の強み。
人生を通じて資産運用をしよう。毎日の歯磨きのように。

【愚者小路注】
毎日の歯磨きは心躍るものではないけれど、若いうちからマメにやっておかないと年をとった時に困る。
投資も同じで、若いうちから手を付けておかないと年とってから困る、ということのようです。

「遊びの時代」のお金との付き合い方

退職後の資産切り崩しはきわめてシンプル。
前期末資産残高を平均余命で割ると、今年いくら切り崩せるかわかる。

質の高い利益をあげられる投資家になろう

世の中のためになるまっとうな利益
長く得られるサステイナブルな利益
これを兼ね備えたものが質の高い利益である。

「投資は投志」

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(3)長官に聞いてみよ~!

出演者:遠藤俊英氏(金融庁長官)、カンチュンド氏(しんようFPオフィス代表)

遠藤長官、このあと80kmを歩く「強歩」に参加するためスニーカーで登場

【質問】
つみたてNISAのメリットを「明るく!」教えてください!

【回答】
長期・積立・分散で世界に資産を行き渡らせるもの。
お金に働いてもらうと知らないうちに資産が育つ。

カン)長官は投資したことある?

遠藤)公務員なので積極的な投資はやめるよう言われているが、中期国債ファンドを買っていた時期がある。

カン)先ほど岡本氏の話に「時間軸と空間軸を広げてほしい」とあったが、一般消費者には時間軸・空間軸どちらを特に重視してほしい?

遠藤)時間軸。一般消費者は時間軸を狭く見てしまいがち。
人間は近視眼的。しかも直前の暴落すら喉元過ぎればすぐ忘れてしまう。

【質問】
金融機関は、顧客本位の業務運営を怠っていた?

【回答】
顧客本位の業務運営については金融庁も目を光らせてきた。
売り上げを伸ばすことと顧客に合った提案をすること、両者のバランスを少し変えてほしい。
今はどの金融機関も売り上げ目標が目の前の顧客より優先されている。

カン)今まで最も問題だと思ったことは?

遠藤)新しい商品、流行の商品を作り出すことで回転売買が発生している。
それは本当に顧客のため?金融機関は「顧客が求めている」と言い張っている

金融機関は金融教育の最前線であると思っている。
手数料を得るためのセールスより、顧客のためになるセールスを。

【愚者小路注】
金融機関も近視眼的に今期の利益目標ばかりを気にしていたら、そりゃ手数料ビジネスに傾倒するわけです。
信頼を集めることで中長期的な顧客創造をしてほしいと思った次第です。
しかし、金融庁も金融機関に色々問い詰めてるものなんですね。

カン)投資信託のコスト開示はじゅうぶんか?

遠藤)外貨建ての保険商品は投資信託よりコスト開示が不十分。
金融機関は「保険商品は保険機能が入っているからコスト開示や比較ができない」と言い張っているが、本来は投資部分だけでも比較して説明・開示するべきだ。

顧客がパフォーマンスやコストをイージーに比較できる規格(フォーミュラ)が必要

【質問】
投資が当たり前になるような土壌を作れば投資家が増える?

【回答】
カルチャーを構築するのは重要だが時間もかかる。
昔は銀行がワンストップだった。利率も高く、他に選択肢は必要なかったが、今はより多くの選択肢が生まれているから、証券口座を開く必要も出てくる。

カン)給与口座は銀行でないといけない?証券口座に給与振り込みとか柔軟に対応できない?

遠藤)多くの業種から企業が参入してくると、銀行・証券会社といった縦割り型の規制から、業態別やサービス別の規制が生まれてくる

カン)既存の金融機関の規制緩和はできる?銀行が一般事業をしてもよくないか?

遠藤)銀行の一般事業参入の規制緩和も既に進めている。
他産業を銀行が支配するようになったり、事業失敗により銀行経営状況が悪化したりといったリスクがある

【質問】
幼少期に必要な金融教育とはどんなもの?

【回答】
投資をする親の姿を子に見せるのも立派な教育。
金融リテラシーの高い世代が生まれることを期待する。

親子向けの金融教育をすると、意外と子供が面白がるし腑に落ちている。
その様子を見て親も納得するので、ついでにつみたてNISAの普及活動も少しできる。

お金は汚いというのは日本人のメンタリティ。
収益をあげるか、顧客のためになるかは二律背反になりやすい。
しかし渋沢栄一が言う「論語とそろばん」のように道徳と経済の両立を図らなければならない。
食っていくばかりでは顧客に迷惑がかかる。

近視眼的に今期の決算ばかり見てしまうと顧客の方を見なくなってしまいがち。

【質問】
つみたてNISAの今後の方向性を教えてください!

【回答】
今のNISA制度の使い勝手を良くして拡大していきたい。
つみたてNISAのスイッチングを認める、期間の恒久化など進行したいが財務省との折衝は発生してしまう。
短期的な決着はなく、長期的にプライオリティを決めていかなくてはならない。

交渉を有利に進めるには実績を見せることが大事。
つみたてNISA100万口座突破は大きな実績。

カン)口座数が増えれば増えるほど恒久化の可能性は増えてくるかも知れませんね。

カン)最後に、つみップにもぜひ来てほしい

遠藤)ぜひ、参加したい。

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(4)つみたて投資クリニック

虫取り小僧氏、登場時は一人マスカレードパーティー。
遠藤長官の隣にこんな珍妙な恰好で立った人は虫取り氏の他にいないだろうね。

以下、敬称略で
虫取り小僧氏:虫
たぱぞう氏:たぱ
吊られた男氏:吊ら
NightWalker氏:ナイト
と記載します。

【カルテNo.1】
投資信託での資産形成は何年続ければ良いのか、一般的にどれぐらいの金額と時間かけているのか。

ナイト)少なく見積もって20~30年。

たぱ)20年は見ていないと、どっしり構えられない。

長期・積立・分散投資の効果をスライドで説明。
国際分散投資は国内のみの分散投資よりリターンが高かった。
保有期間5年程度だとマイナスになる割合もあるが、保有期間20年だとマイナスはまず出ていない。

【カルテNo.2】
世にあふれる投資話が玉石混交状態で、自分が何をしたらよいか分からなかった。

吊ら)つみたてNISAが良い。
普通に資産運用をするには伝統的かつ制度で守られているものがおすすめ。
伝統的でも制度で守られるでもない、いわば当たりハズレがありそうなものはもっと知識をつけてからでいいのでは。

【カルテNo.3】
昨年のように、現時点の推薦図書を教えてほしい。

昨年の推薦図書をプレイバック。
「お金は寝かせて増やしなさい」が1位。

虫)今年も変わらない。
強いて他の書籍を挙げるなら田村正之著「人生100年時代の年金戦略」

吊ら)ズボラ投資(吊ら男氏の本)。
制度が新しくなったら、その制度の解説本とか見てみるのが良い。

たぱ)ジョン・C・ボーグル著「インデックス投資は勝者のゲーム」

ナイト)山崎元著「お金で損しないシンプルな真実」

【カルテNo.4】
マイナスの時も淡々と続けていたらその後の回復で報われたのに・・・

吊ら)分散投資なら長期的に持っていれば短期的な上げ下げあっても最終的に報われている。
信じて持ち続けるほかない。そのためには勉強が必要。

虫)目先の相場観を捨てるのはなかなか難しい。

日経平均に20年間つみたて投資をした場合をスライドで説明。
アップダウンあってもつみたてを実施していれば儲かった。

【カルテNo.5】
仕事で時間が足りません。

たぱ)忙しい人ほどインデックス投資。
パッケージで買って市場の成長を取り込む。

吊ら)つみたてNISAのように忙しくできる仕組みづくりを。
長期投資するなら忙しいことも悪くない。

【カルテNo.6】
投資している人=仕事に身が入らないやつのように決めつけられないか不安

虫)かつての上司に怒られた経験もあり、身近な人とは話をしにくい。

【愚者小路注】
虫取り小僧氏のブログ内でそういう記事を見た覚えがあったので、該当記事のリンクを貼っておきます。話を聞きながらコレのことだろうと推察しました。
テレビ出演の影響(その1・一喝編)【投資に対する世間のイメージ】

たぱ)時代も徐々に変わってきている。そのうち話やすくなる日がくるかもしれないが、そうならなかったら話さなくてよい。

ナイト)周りの話を聞くと変な投資話ばっかり。
これからDCやつみたてNISAなど普及していけば変わってくるのではないか。

虫)周りに話せる人がいなくても投資家どうしで集まるイベントもある。

【カルテNO.7】
長期投資では、どのタイミングで引き出すべきなのか?

吊ら)気にしなくていい。
つみたてNISAなんかは20打数〇安打の世界。
全戦全勝を目指す必要はない。

虫)トータルで見たい。

【カルテNo.8】
積立後、老後の資産の取り崩し方。出口戦略について知りたい。

出口に近いナイト)出口近くなってくると、老後のキャッシュフローの設計(仕事や年金、支出プランの設計)の方が大事。
そういうことを自分で考えられるようになったのが大きい。

【カルテNo.9】
国内株式、外国株式、外国債券などもバランスを見て保有すべき?

吊ら)つみたてNISAやiDeCoだけでなく全体でバランス取れていれば保有しても問題なし。

【愚者小路注】
この辺りから時間が気になってきたか、進行がスピードアップ。
私が記録をサボっていたわけではありません。あしからず。
【カルテNo.10】
投資信託を買っているが、米国株、世界株どちらに比重を置いて投資していくべきか。

たぱ)自分はペシミスト(悲観主義者)なので日本の今後には懐疑的。
引き出しの多い米国株がオススメ。

ナイト)世界株がオススメ。
ニュートラルなポジションを重視したい。
結局自分がずっと続けていられるのが正解。

【カルテNo.11】
税金が不安。

ナイト)税金は社会に必要なものなので払ってほしい。
つみたてNISAを活用して、払う必要のないものは節税してほしい。

たぱ)同じく不安。
税金というよりも社会保険の締め付けで可処分所得も少なくなるし、お互い頑張ろう

【カルテNo.12】
今は2万円くらいプラスになっているので元本割れの前に売却したくなってしまいます。

ナイト)論外。(ズバッと断言)
貴重な節税枠がもったいない。
リバランスのように計画的に行うものは躊躇なく売却しても良いが。

【カルテNo.13】
ファンドの目論見書に前年の実質コストを明記して、実質コストでファンド比較できるようになったらいいのに・・・

吊ら)私も同意。いいなと思う。
(金融庁関係者席を見ながら)ぜひ金融庁からこういう案は吸い上げてほしい。

虫)併せてパフォーマンスやトラッキングも大事。

【カルテNo.14】
同様のファンドでより信託報酬が低いものが出た場合、それに切り替えた方が良いのか。

吊ら)よっぽどコストに差があれば切り替えて良いが、最近のは総じて安いので気にしない。
スイッチングは金融庁にお願いしたい。

虫)最後に総括を。

吊ら)特になし
たぱ)同じ箱舟に乗り合わせたとおもって頑張ろう
ナイト)仲間がいるというのが大事。皆で一緒に乗り切ろう

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(5)パネルディスカッション~金融業界に迫りくるITの波~

出演者:山崎元氏(楽天証券経済研究所客員研究員)、島田知保氏(投資信託事情発行人兼編集長)、吉永執行役員(LINEFinancial(株))、藤田代表取締役(KDDIアセットマネジメント(株))、佐伯部長(ソフトバンク(株))

前回ミニオンズのコスプレをしてた金融庁のI氏が今回マトモな恰好なのは、ここで司会を務めるためだったのか!?

以下、敬称略で
吉永氏:LINE
藤田氏:KDDI
佐伯氏:SoftBank
山崎氏:山
島田氏:島
と記載します。
【愚者小路注】
ヤマゲン氏こと山崎元氏をご存じない方はこちらの記事を併せてご参照ください。
楽天証券『トウシル』は山崎元氏が好きに語りすぎてて若干ビビる。おすすめ記事5選。

各社どういうことを手掛けているのか?
プレゼンをしてもらう。


LINEフィナンシャル
多くの人が資産形成が必要と思いながらも取り組めてない。
そういう人をどれぐらい取り込むか、地道な工夫をしている。

LINEフィンテックとして、銀行、スコア、ローン、証券、保険を目指している。

「人と金融サービスを近づける」


KDDIアセットマネジメント
auウォレットの決済機能をさらに進めてスマホを中心として金融サービスを提供したい。
今年度中にauアセットマネジメントに社名変更する。
auのiDeCoはすでにサービス開始している。
スマホアプリで見える化するのが最も提供したい体験価値。

ソフトバンク
Beyond Carrier戦略の一つが新規事業の創出。
One Tap BUYで投資のハードルを下げたい。

証券未経験者の多くが資金・知識・手段をハードルに感じ、投資に手を出さずにいる。
現在、One Tap BUYが若い投資家を中心に拡大している。


山)既存の金融機関がロクなことしてこなかったので、参入してきた新しいプレイヤーは歓迎している。
各社ともにアントフィナンシャル(下記)を目指しているように思える。

ポイントや手軽さなどおいしい所をアピールしているが、その分のお金をどこから得ているのか。
どこで稼ぐビジネスモデルか、どういう情報を集めているのか、ユーザーの側も考えなければならない。

各社が考える「現在の金融業界、ここが問題だ!」というところは?

LINE)既存金融機関のレガシーなシステムはコストがかかる
我々の最新システムならコストを抑えることができ、ビジネスとしてじゅうぶん成立する。

KDDI)資産形成がまだ浸透していないこと。
このイベントに来るような人や証券会社に口座を開設する人は「意識が高い」。
他の人はまだ気づいていない状態にあるので、我々が役目として顧客を引き込みたい。

SoftBank)本人確認の方法は今後の課題。
改善するには法令もしっかり整えなければならない。
モバイルの会社は本人確認についてノウハウもある

【愚者小路注】
たしかに。スマホ使ってる人は概ね本人確認ができているはずだから、証券口座開設にあたり本人確認がスキップできれば効率的でしょうね。
決済ビジネスは各社ポイントを豪儀にふるまっているが、皆どこで収益を得ているのか不安

LINE)決済ビジネスにおいて収益を得るには人が関与しているものをどこまでシステム化してコストを下げていけるか、が大事。
一度使うと便利という体験をしてもらうためにポイント還元やキャンペーンを実施している。

KDDI)決済は日常のこと。使ってもらえば使ってもらうほどエンゲージメントが高まる。
auのファンになってもらいたい。

SoftBank)顧客の日常で使ってもらってファンになってほしい。
ポイントについてはコア事業と新規事業をつなげるハブと考える。
自社経済圏に引き込んで使ってもらいたい。

銀行⇒キャッシュレス決済にどこまでお金を流すことができるか。
今はポイントやキャンペーンで推進している。

【愚者小路注】
各社ともに「サービス間のエンゲージメント」「コア事業と新規事業のハブ」「ファンになってほしい」と耳障りの良い言葉を並べていますが、平たく言うと「囲い込みがしたいです」のように思えました。

スライドで家計金融資産の推移・構成比を説明。
家計内資産のおよそ半分が現預金として滞留している。
こういう滞留している現預金を市場に回してほしいし、投資にも回してほしい。

島)私は現金派。
買い物のたびに情報を渡すのは気持ち悪い。
各社ともに囲い込みを図っているに過ぎない。
どうせならつみたてNISAとか長年寄り添えるサービスをしてほしい。

投資のハードルを下げることは重要な反面、あまりにも手軽・気軽を全面に出すのも不安がある。

サービスを始めた以上、続けてほしい。
投資を続けることの何たるかを顧客に腹落ちして使ってもらうことが大事。

各社ともに税制優遇制度はどう思う?

LINE)使えるに越したことはない。
ただし小口のサービスは採算がとりにくい。
コスト的にうまく回せる仕組みがあればぜひ行いたい。

KDDI)税制優遇制度は我々も進めていきたい。
投資についてポジティブな感情をもってほしい。
老後資金は両制度でもまだ足りないと思う。
両制度を資産形成の入り口として、さらなる資産形成に進めていきたい。

SoftBank)いかに分かりやすく見せるかが大事だし、顧客に安心してもらうことが必要。

【愚者小路注】
つみたてNISAフェスティバルにゲストとして呼ばれたが、3社ともつみたてNISAに対応したサービスは打ち出せていません。
最初に対応して一歩抜きん出るのはどの会社かな?
ハードルの下げ過ぎにより顧客が金融リテラシーのないまま手を出す可能性があるがどうか?

山)長期で低コストで購入できる、つみたてNISAレベルまで達してほしい。
コストのかかり過ぎる粗悪なボロアドバイザーレベルではダメ。(誤植ではない)

運用商品で手数料を意地汚く稼ぐのはみっともないからやめた方がいい。

買い物などで購入情報を把握されるのは気持ちが悪い。
入手した情報の使い方はきちんと公表してほしい。

情報の利用は緩和していいが、その用途は開示が必要。
金融の世界でターゲティングされないよう、金融リテラシーを高めていかなければならない。

「この人は情報弱者だから粗悪な金融商品をセールスしよう」といった使われ方のないように。

島)対面でも納得してないものを買わされることがある。
だからネットだから不安というわけではない。

楽天なんかは参入当初いろいろ期待していたが、結果として今は既存金融機関と変わらなくなってしまっている。

金融庁のような「怖いところ」が睨んでいるので、全く新しいことをどこまでできるか気になる。
よりきめ細かいサービスをより安くできるとか、既存金融機関にできなかったことを期待する。

【愚者小路注】
私は3社の打ち出すサービスを見る限り、スマホの手軽さを武器に情報弱者を囲い込みたいという意思をひしひしと感じました。
情報弱者向けの商品を売りたいサービス提供者がどこまで投資教育を行えるか、バランス感覚が相当難しいだろうと思います。
(しっかり教育したらマトモな商品に乗り換えられちゃうからね)

最後に愚者小路から感謝の言葉を。

あっという間の3時間ちょっと。
これだけのイベントに無料で招待してくれた金融庁には足を向けて眠れません。
海より深く感謝申し上げます。

一年ぶりにカンさん、投信ブロガーの先輩方、ヤマゲン氏を近くで見られたのも嬉しい限り。

これからもう一年投資を続けて、来年もまた再会できますように。

以上、速報でした。

後からご覧いただいた方は分からないと思いますが、各プログラムが終わるごと更新という大忙しなリアルタイム配信作戦を繰り広げていたのです。

そのため読みづらい部分もあったかと思いますが、最後までお読みいただきありがとうございます。

【次回予告】さーて、次回の愚者小路さんは

愚者小路です。

私がインデックス投資に目覚めるきっかけとなったメルマガがあります。
バックナンバーもヘビーに読み返しており、もう何周したか分かりません。
が、2019/4/15を境にそのメルマガのバックナンバーが見られなくなってしまった嘆きをお伝えします。

ありがとうございます。

次回もまた見てくださいね。

次回のタイトル/内容は予告なく変更する場合があります。ご了承ください。
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